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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第45話 ただいま故郷
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 念話で声を掛けるけど、明らかに何か隠してる。怪しいなぁと思いながらも一度念話を切る。

「ねぇ、なのはママ?」

「なぁに?」

 空いた手で私の服の裾を軽く引っ張るヴィヴィオの顔を見ると、不思議そうな表情。どうしたんだろうと考えてると。

「なのはママの、ママとパパ。なんて呼んだらいいの?」

「……あぁーそっかぁ……」

 気まずそうに流と震離の視線が泳いだのが見える。あ、もしかして震離が気にかけてるのってこれの事かな?
 
 フフフ、でもね震離に流。このなのはさんには秘策が有るのです。
 なぜなら、その問題は既に私のお兄ちゃんと忍さん、そして雫ちゃんのやり取りを知ってる私に死角はないんだよ。

「高町桃子が私のお母さん。士郎がお父さん。だから、桃子ママと士郎パパで良いと思うよ?」

「良いの?」

 コテンと首をかしげるヴィヴィオを撫でて、抱き上げて。

「良いよー。きっとお母さんもお父さんも喜ぶよー」

 ぎゅーっと抱きしめる。耳元でキャッキャと喜ぶヴィヴィオの声を聞きいて、私も嬉しくなっちゃう。
 ふと、流の表情が見えて、気にかかった。何処かで見たことある表情だったけど……なんだろう、思い出せない。

 何処で見たかなーと思っていると。

「あ、なのはじゃない。おかえりー」

「あ、お姉ちゃんただいま」

 お姉ちゃんの顔を見てほっとする。ここでやっと思ったんだ、帰ってきたんだなぁって。

「やっほー震離ー」

「やっほーみゆ姉さん」

 ……あれ?

 ――――

「えー、お兄ちゃんと忍さん居ないんだ」

「そうは言っても、忍さんの実家に帰ってるだけだ。夜にはまた来るって言ってたしな」

 カウンター席でコーヒーを飲みながら。お父さんとお兄ちゃん不在の理由を聞いてる。その隣で……。

「ん〜甘くて美味しい〜」

「そうか〜桃子に比べたら上手く出来なったけど、美味しいか〜」

 ヴィヴィオがお父さん作のキャラメルミルクを美味しそうに飲んでる。私が作るのは少し甘めの、お父さんが作るのはキャラメルが強めのビター寄り……なんだけど、今回はヴィヴィオに合わせて甘いのを作ってくれたみたい。
 と言うかお父さん完全にヴィヴィオにデレデレだし……。でも、今日は私達が帰ってくるからって、臨時閉店までしてくれた……んだけど。

「……あの2人……いや、3人が暴走しなければなぁ」

「……うぅ、ダメだよって言ってたんだけどね」

 この場に流と震離、そして、お母さんとお姉ちゃんは居ない。なんでかというと。

「前に来たときよりも髪が伸びてて驚いたよ」

「……うん、色々合ってね」

 流石にこの前の事件のことは言えない……んだけど
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