暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第45話 ただいま故郷
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ーが途切れたと同時に、目の前の人の瞳から涙の様に血が溢れたのが見えて。
 
「……あの、大丈夫ですか?」

 突然ポロポロと血涙を流す人に思わず声を掛けてしまった。当の本人は懐からハンカチを取り出して涙を……血涙を拭ってる。
 血のように濃ゆいのに、血の跡が残らないのは、涙が赤く見えてるのか、ハンカチがすごいのかどっちかわからない。そして、少し落ち着いた後。

「ごめんなさい。線香あげてもいいかしら?」

 頭を下げたと思ったら線香を要求。少し考えた後……。

「……どうぞ」

 火をつけて、線香に火を灯す。

「……ありがとう」

 それを渡すと、母さんとじーさんの墓前にそれぞれ線香をあげて、手を合わせ。

「……やっと来れた。遅くなってしまったね」

「……」

 黙祷を捧げながら、静かに呟くのを少し下がった場所で聞く。

 一分ほどしてようやく合掌を解いて顔を上げた。

「礼を言うよ。ありがとうね、響」

 寂しそうに笑うこの人の顔を見て、毒気が抜かれる。ついさっきまでプレッシャー当てといてこれだもんなぁ。さて。

「……どういう関係で? あんた昔家に来たろ?」

「あら、覚えてたのね。懐かしいわ」

 満足そうに顔をほころばせるけど……やっぱりこの人昔きてた人かよ……。大体なんでここに居るんだよとか、なんでミッドに居るはずの人が地球にとか、なんであんな威力を叩き出せたのかとか、聞きたいことは沢山ある。だけど、その前に。

「……線香と、墓の場所を教えてやったんだ、何か教えてくれ」

「そうね。2人が眠る場所と、線香の分だから、3つまでいいわよ。ただし答えられるものだけね。私も約束は破りたくないし」

 微笑を浮かべてこの人は言う。3つって少ないな……。ならば。

「……あんたと母さん、そしてじーさんの関係で1つ。何故流と震離を助けてくれたので2つ。後はあんたは何がしたい、これで3つだ」

「……あら。てっきりお父さんの事聞いたり、私と一緒に居た人の事を聞いてくるかと思ったけど。まぁいいわ」

 少し考えるように、顎に手を当てる。その間に。

(……花霞。これ撮れてる?)

(申し訳ないですが、取れておりません。そもそも声しか聞こえていないです、しかもノイズ混じりで)

(……そうか、ありがとう。いつでも展開できるようにしててくれ)

(了)

 懐に忍ばせてる花霞との念話を切って、眉間に皺が寄るのが分かった。

「……サービスね。私人じゃないの。化物なの」

「……」

 まぁ、なんとなくとは言わんけど、結界に穴開けた時も左腕吹っ飛んだと思ってたら引っ付いてましたもんね。何したかは分からないけど、一般の人ではないのは分かってた
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