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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第037話 7日目・2月06日『傷の切開と報い』
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っているかね…?」
「えっ…? それって…保護団体に引き取られたんじゃ」
「ああ。確かに引き取られたとも。我が冬木教会でな」
「!?」

それで私は最悪なビジョンを幻視する。
まさか、そんな…!

「まさか貴方は彼らに何かをしたんですか!?」
「安心したまえ…。彼らは今も生きている。ただし人としての人権などとうに失っているがね」
「なにを…した!?」
「ククク………教えてやりたいところだが君が絶望の顔をするのを想像するだけで愉しみにしているのでね。
もしこの戦いで私とギルガメッシュを倒すことができたなら冬木教会の地下を調べてみるといいだろう。実に面白い見世物が見れるぞ」

それだけ伝えるとその手に泥を持った言峰綺礼は私に向けてそれを放ってきた。

「!?」

その泥は私達の前に落ちてその地だけを腐食させていた。

「ただ、生き残れたならの話だがね。
真実を知りたくば君はなんとしても私という悪を倒さないといけない。
君は衛宮切嗣の理想を継いでいないと言った。だがそれは本当の事かな?」
「なにを…」
「本心では親を継ぎたいとも思っているのではないかね?
現に君は私という悪を倒す正義の味方になろうとしている。それだけで君はやはり……」
「黙って! 私は、私は…!!」

確かに一時期お父さんの理想を継ぎたいと思った事はある。
だけどそれはお父さんという届かなかった人がいたから諦めた。
それに私には大切な人達を守りえる正義の味方という理想がある。

「気持ちに正直になりたまえ。どのみち君は正義の味方にならざるを得ないのだよ。
大方君の本当の理想は家族や大切な人達“だけ”を守りたいという矮小な物なのだろう?」
「矮小、だって…?」

そこで私の中でなにかが切れる音が聞こえたような気がした。

「あなたは、人の夢をサイズで測れるほど偉い人間なんですか…?」
「マスターのいう通りです。夢とは千差万別、どんな形であろうとそれは人の精神を支える支柱です。
それを否定できるほどあなたは出来た人間ではないぞ。コトミネ!」
「確かにな。私にはそんな権利はない。
だが衛宮志郎。君の理想はなんとなくわかったぞ。
よって君を殺した後には次は凛、間桐桜、間桐慎二、藤村大河………君の大切な人達を悉く殺していくとしよう」
「貴様! なんていう事を言うのですか!」
「…セイバー、もういいよ」
「ッ!? マスター?」

セイバーが私のおそらく冷めきっているのだろう声に反応して振り向く。
その表情は今までで一番見たくない表情だったのは言うまでもない。
だけどもう耐えられない。
私は私のささやかな理想を守るために今だけはお父さんの理想を体現する。

「言峰神父………私の理想を守るためにあなたにはここ
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