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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第037話 7日目・2月06日『傷の切開と報い』
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さい、コトミネ…アーチャーはどうされたのですか?」
「アーチャーか。今頃はギルガメッシュと戦って散っているところではないかね?」
「にい…ッ! アーチャーがそんな簡単に負けるわけがないです!」
「ほう…? なぜそう言い切れるのだね? 衛宮志郎」
「それは…」
「マスター! 奴の口車に踊らされてはいけません。…コトミネ。何か企んでいるようですがそう簡単に事は起こさせませんよ。
貴方は切嗣が一番警戒していた男………よってここで果ててもらいます」
「そうか。それは残念だ」

残念そうにジェスチャーをしているが言峰綺礼の顔からは諦めの色が全く見えない。
なにをしようとしているの…?

「志郎………」

そこで凛さんが目を覚ましたのだろう、私に話しかけてくる。

「気をつけなさい……あいつは、綺礼は今、聖杯の力を宿しているわ…」
「えっ!?」
「なんですって!?」

凛さんの驚愕の言葉に私とセイバーは思わず驚く。

「その通りだ」

すると言峰綺礼の背後にいくつも黒い孔が出現してそこからコールタールのような黒い泥が流れ出してきていた。
それを見た瞬間にあれはイケナイモノだと察しられた。

「セイバー下がって! あれはきっとサーヴァントにとって天敵だと思う!」
「はい。私も直感であれはよくないものだと分かります」

言峰綺礼の周囲に泥は広がっていき、それはもう言峰綺礼はその顔にある皺を深くしながらも、

「…さて、これで話し合う場は整ったな」
「話し合い…?」
「そうだ。セイバーは私には手出しできない。凛という足枷も抱えたままでは衛宮志郎も機敏には動けまい?」
「くっ!」

確かに傷だらけの凜さんを残したままではうまく戦えない事は明らかだけど。
言峰綺礼は一体なにを話し合うというのか。

「それでは衛宮志郎。今から私がお前の傷を切開してやろう」
「切開……? どういう意味ですか?」
「なぁに………君は第四次聖杯戦争で起きた大火災の生き残りだ。切開するのには容易だろう?」
「シロ! 奴の言葉に耳を貸してはいけません! 風王鉄槌(ストライク・エア)!!」

近距離ではあの泥に飲まれるだろうと踏んだのだろう、セイバーは遠距離から風圧を叩きつける。
だが言峰綺礼に届く前に泥がまるで壁のように形を変えてセイバーの技を防御した。

「無駄だよセイバー。君の攻撃方法などとうに十年前に把握済みなのだからな」
「くっ…!」
「さて、これで分かったであろう。では話をするとしよう。
衛宮志郎。思えば君は衛宮切嗣に引き取られたのは幸せだったのだろうな…」
「それがなんですか…? 幸せでしたけど」
「そう。君は幸せな生活を送っていた。だが裏では君と同じ災害孤児たちはどんな事になっていたか知
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