第十二幕その七
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「馴染んでるしね」
「それならだね」
「もうね」
それこそというのです。
「日本に永住して」
「国籍も日本に移して」
「そう考えているから」
だからだというのです。
「僕もね」
「真剣に考えているんだ」
「そうなんだ」
「じゃあ余計にね」
「日本での結婚をだね」
「前向きに考えていって」
そしてというのです。
「幸せになろうよ」
「王子もそこまで言うし」
「じゃあね」
王子は先生に笑顔でお話しました、そしてです。
王子が自分の講義に言ってからでした、動物の皆と一緒になると皆にもその国籍のお話をするのでした。
「本当に前向きに考えているから」
「国籍のことはだね」
「日本人になることは」
「真剣に考えているの」
「前向きに」
「そうだよ」
こう言うのでした。
「本気でね」
「そうなのね」
「先生すっかり日本に馴染んでるけれど」
「本当の意味で日本人になるんだ」
「そうも考えているの」
「そうなんだ、そしてね」
そのうえでというのです。
「本気で結婚も考えてみようかな」
「というか考えてね」
「いつも言ってるけれど」
「僕達もそう願ってるから」
「頼むよ、そのことも」
「国籍のこともだけれど」
「宗教に寛容な国だし」
このこともあってというのです。
「そちらでの心配もないしね」
「先生宗教や考えの押し付けしないしね」
「他の宗派、宗教も尊重するし」
「そのこともいいね」
先生ご自身は敬虔な国教会の信者さんでもです、かつ神学において博士号を持っているまでに学問も積んでいます。
「それじゃあね」
「そのことも含めてね」
「結婚考えていこう」
「そうしていきましょうね」
「そうするね」
先生は応えました、そしてここでオシツオサレツが二つの頭で言いました。
「王子の言う通りだから」
「良縁は傍にあるからね」
言うのはこのことでした。
「だからね」
「早く気付いてね」
「先生が気付けば」
それでとです、老馬も言いました。
「そこから幸せがはじまるよ」
「今以上の幸せがね」
ジップも言います。
「絶対にはじまるよ」
「先生は暴力は振るわないしギャンブルも女遊びもしないから」
先生の長所を挙げていくジップでした。
「真面目でもの静か、ちゃんとした収入もお家もある」
「これだけでも充分過ぎるし」
チーチーが挙げる長所はといいますと。
「尚且つ公平な紳士だよ」
「学問は何でも出来てね」
ホワイティも先生の長所を挙げます。
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