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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第031話 6日目・2月05日『イリヤと向き合う事』
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イリヤと遭遇した志郎とセイバーは当然ながら警戒をした。
こんな真昼間から騒動を起こしたら一般の住民に迷惑どころの話ではないからだ。
しかしそんな二人の行動にイリヤは首を傾げながらも、
「…どうしたの? もしかしてこんな時間に戦いでも起こすかと思ってるのかな?」
「違うの、姉さん………?」
「当然よ。魔術師ならこんな堂々と戦いなんてしないわ。やっぱりやるなら夜でないと」
そう言ってどこか楽しそうにイリヤは笑う。
その表情に少し毒気を抜かれたのか志郎も気を休める。
「では、イリヤスフィール。あなたは何をしにこちらまで来たのですか………?」
セイバーがそう尋ねるとイリヤは少しむくれ顔になりながらも、
「わたしがなにをしようとセイバーには関係ないんじゃない?
わたしはただこの町を色々と回って楽しんでいるだけ。
そこにたまたまシロがいたから話しかけただけよ」
純粋無垢の表情でそう言い切るイリヤにさすがにセイバーも敵意はないと判断したのだろう、上げていた拳を下げた。
志郎とセイバーが二人ともやっと警戒を解いたのがわかったのだろう、イリヤはその人懐っこい眼差しに好奇心をのせて志郎に話しかける。
「それで? シロはさっきまでどうしてそんなにつらい表情をしていたの? お姉ちゃんは知りたいな」
「それは………」
志郎はそれで話していいものかと悩んでいた。
「あ、でも隠そうとしても無駄よ。シロの事を知る絶対的権利がわたしにあるんだから。なんだってわたしはシロのお姉ちゃんなんだもん!」
イリヤはそう言い切る。
存外に言うと魔術を使ってでも聞き出すぞという脅しでもある。
それで志郎も諦めたのだろう、話しやすい場所に移動してからねという事でマウント深山商店街の外れにある公園へとイリヤを誘う。
三人は公園に移動すると志郎とイリヤはベンチに腰掛ける。
セイバーはいつでも動けるように志郎の後ろに立っていた。
「………それで話してくれるのかな?」
「うん。その前に一つ約束してくれるかな姉さん」
「ん? なに………?」
「アーチャーと凛さんには話したって事は内緒にしてもらいたいの」
「リン…ってアーチャーのマスターの事よね?」
「あ、そっか。姉さん、まだ直接は凛さんには会ったことはなかったんだよね」
「うん。顔写真は見たことはあるから知ってるけど………でもなんでアーチャーにも?」
「………うん。まずはそこからだよね。ここ数日の事だけど私と凛さんは共闘しているんだ」
「あ、シロったらずるいんだ。セイバーにキャスターまでいるのにさらにはアーチャーまで仲間にしているなんて」
「姉さん、話が脱線しちゃってるよ」
「あ、ごめんね」
「それで姉さんは知っているかもしれないけど聖杯の中身は実は
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