038話 学祭準備編 年齢詐称薬
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……なぜかとてもかっこいいです」
「僕よりかっこよくありませんか?」
「確かになー。アヤメの姉さん、やるっすね!」
「シホ様、男性になっても素敵です!」
と、五人からそんな感想を頂いて、シホはというと、
「んっん……久しぶりの感覚ね、いや感覚だな」
「久しぶり……? それってどういうことですか? シホさん」
「そうだね……タマモ、もう試験は終わったでしょ? 戻して」
「はい♪」
またタマモが呪文を唱えると効果が切れたのかもとのシホの姿に戻っていた。
「……うん。やっぱりもうこっちの方が完全にしっくりくるのね。微妙な気分だけど、魂がもうシホという殻を受け入れているという証ね」
「そのようですね、シホ様」
シホとタマモがそんな会話をしているが、ネギ達はいまいち理解できなかったのか、
「その……シホさん? どういう事ですか? できれば説明してほしいんですけど……」
「そうね、刹那。今日に学祭後に関係者には私の過去を教えるっていう話はしたわね?」
「はい。もしかして先ほどの姿は……」
「ええ、そう。フライングでネギ先生達には教えるけどあれは私が“この世界”に来る前の性転換する前の本当の姿だったのよ」
「「「「ええっ!?」」」」
そんな衝撃的な告白をされて一同は大声を上げてしまっていた。
しかし、さしずめこの部屋には防音処理がされているために外に響くことはないので安心である。
「そ、その……! シホさんってもとは男性だったんですか!?」
「ええ。訳あって今の姿になったんですが……その件もこの世界に来た時に記憶を失ってしまっていて忘れていたんですよね」
「嘘やん……シホの姿から男性の気配なんて微塵も感じへんのに……」
このかはあまりの事実に開いた口が塞がっていなかった。
シホは苦笑をしつつ、
「まぁ、もう今の私が魂に定着してしまっているのが原因でしょうね」
「そ、それと元の世界と仰いましたが、シホさんは異世界の人なんですか……?」
「ええ。これ以上は今は混乱しそうだからまとめて学祭後に話すわ。刹那達も考える時間が必要でしょう?」
「は、はい……ですが一つだけ。シホさんはなぜ、この世界に……?」
ネギの質問に一瞬シホは寂しそうな顔をしながらも、
「……元の世界に私の居場所はどこにもなくなってしまったから、かしらね……」
どこか憂いのある表情でそう語るシホの顔には哀愁が漂っていた。
それでネギ達はそれ以上は今は聞けそうにないと思った……思ってしまった。
あまりにもシホの表情が悲しそうであったからだ。
「まぁ、とにかく今は私の事は頭の片隅に置いておいてネギ先生は明日のアスナとのデートを楽しんできてください」
「は、はい……」
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