暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第029話 5日目・2月04日『脱落者』
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
そう呟く。
それで今の今まで事態を温かく見守っていたセイバーとキャスターが桜に近づいてくる。

「サクラ。ではもうライダーは誰かに………」
「あ、アルトリアさん。はい、多分もう」
「アーチャーはやり過ぎたのかしらね?」

キャスターがそう呟く。
それで凛はアーチャーに思念通話を試みようとしたが、そこにちょうどよくアーチャーが戻ってきたのか凛の背後に実体化する。

「………凛」
「アーチャー!? いつ戻ってきたの!?」
「今しがただ」

そう言うアーチャーの表情は幾分優れないものであった。
それを察したのか凛は冷静にアーチャーに問いかける。

「………なにがあったの? ライダーを追いかけて行った後に」
「ああ。ライダーはアサシンに殺された」
「アサシンに!?」

それでアーチャーは語る。
事の顛末を。

「私がライダーと先程まで森の中で交戦していた時の事だ………。ライダーは突如として動きが悪くなり、ふとどこかを向きながら小声で『………やりましたね、慎二』と言った」
「おそらく私達が間桐臓硯を倒した時の状況ね」
「多分な。それでライダーもどこかへ去ろうとしたのだろう。私ももう追うべきじゃないかと思って見逃がそうとした………その時だった」


『魔術師殿を裏切ったか………。ならば貴様だけでも葬るとしようか、ライダー?』


「そう言う言葉が辺りに響いたと思った矢先に突如として黒塗りのマントを羽織った骸骨の仮面をつけた奴が現れた。そして………」


『………妄想心音(ザバーニーヤ)ッ!』


「おそらく宝具の名なのだろう真名を言って赤く細長い腕が契約が切れたばかりで動きが鈍っていたライダーの胸に添えられた。そしてその直後にライダーは苦しみだして消滅した」
「ザバーニーヤ………それってやっぱりアサシンのサーヴァント?」
「そうだろうな。………そしてその口ぶりから間桐臓硯のサーヴァントだったのだろう。
その後に私は仕留めようとしたがすぐに気配遮断のスキルを使われてみすみす逃がしてしまったわけだ」
「そう………」

それで凛は思案する。
おそらく間桐臓硯のサーヴァントだったのだろう。
だから今は野良のサーヴァントだという事になる。
でも、そしたらいずれは魔力切れを起こして自然と居なくなる可能性もある。
しかし、腐ってもサーヴァント。
どこかしらで魔力の調達をするのは目に見えている。
そして標的になるのは間桐臓硯を裏切った桜と慎二の可能性は濃厚………。

「凛さん」
「志郎………?」

志郎に話しかけられてそこで思案をやめた凛は志郎の方へと向く。

「しばらく桜と慎二くんはうちで匿おう。多分狙われるとしたらこの二人だから」
「志郎もやっぱりそう考えるのね。わ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ