第十二話「ホロコースト・W」
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く。だが、琴里は突然立ち上がると先ほどとは全く違う瞳で斧を天に掲げる。
「〈|灼爛殲鬼《カマエル)・砲〉!」
その声に合わせて斧の刃は消え代わりに坊の部分が広がる銃口が発生した。それを彼女へと向けると炎が銃口に流れ込んでいくのが見える。
「abschieβen!」
「灰燼と化せ!〈灼爛殲鬼〉!」
五つの邪悪な弾丸と全てを焼き尽くす紅蓮の砲撃がぶつかり合う。今までとは比べ物にならない衝撃波が屋上に吹き荒れる二人の力はほぼ互角。拮抗しあい中々崩れない。
しかし、それも遂に勝敗が訪れる。押され始めたのは、彼女の放った弾丸であった。砲撃と拮抗していた弾丸はその熱に溶かされ少しづつ力を失っていた。とは言え、それをただ座して受け入れるほど彼女はお気楽ではなかった。
「laden!」
彼女のその言葉と共に五つのアハトアハトは自動的に再装填を行いあっという間に完了する。
「abschieβen!」
再びの一斉射。しかし、今度はそれだけではなかった。
「laden!abschieβen!laden!abschieβen!laden!abschieβen!abschieβen!abschieβen!abschieβen!」
狂ったように放ち続ける命を出す彼女。本来の高射砲としては有るまじきスピードで放たれた弾丸だが琴里の〈灼爛殲鬼〉の前では燃やし尽くす対象を増やす結果にしかならなかった。そして、
「…あ」
彼女の体を、五つのアハトアハトごと〈灼爛殲鬼〉の炎が覆いつくした。
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