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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第028話 5日目・2月04日『救い』
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づくべきでしたね。
「桜を殺すなら殺したらどうです? あなたの事です。簡単でしょう………?」
「衛宮!?」
「志郎!?」
「………」
私の心無い思わずの発言に慎二くんと凛さんは信じられないと言った感じで私を睨んでくる。
セイバーだけは神妙な面持ちで経過を見守っているようだ。やっぱりさすがだね。
心苦しいけど今は二人のこの視線にも耐えないと。
《よくぞ言った。衛宮の小娘よ。ならば貴様ら全員儂の蟲で蹂躙してやろうぞ!》
そう間桐臓硯は叫んだ。
だがしばらく時間は経つがなにも変化は起きない。
それを察したのであろういち早く声を上げたのは、
《なぜじゃ!? なぜ何も反応を起こさない! 衛宮の小娘よ! 一体何をした!?》
「なにをしたって………それは」
私の声に重なるように、
………―――もうあなたは使い魔はおろか自分の体さえ動かせないって事よ。
私の背後にキャスターの姿が現れる。
《貴様は………キャスターか!?》
「ご名答ね。でもこの敷地内に足を踏み入れた時にあなたの運命は終わっていたのよ」
見下すようにキャスターは冷たい視線を桜の胸に向ける。
「私達が何も策もなく行動すると思った………?」
「当然です。私はもう何度かあなたの魔力が通っていた蟲を数匹捕獲していた。
そして志郎様の指示でもしこの敷地内にこれと同系統の“蟲”が侵入する者ならば即座に支配権を剥奪する術式をこの屋敷全域に張り巡らせたのよ。
………気づいてないのかしら? あなたご自慢の蟲達が一匹もあなたの
塒
(
ねぐら
)
に帰還していないことを………」
《………ッ! ッ!?》
「あらあら。驚愕で声も発せないのかしら? 憐れね………」
そう言いながらもキャスターはその手に透明の液体が入った瓶を出した。
「キャスター、それは………」
「あら、セイバー。あなた達が要求したものよ」
「では。しかしいつシロに………」
「今日の間に計画は立ってたのよ。後はタイミングが必要だったのだけれどまさかの棚から牡丹餅って諺がこの国にはあったわね」
「うん。慎二くんが私を信じてくれたから早い段階で実行できた」
「衛宮………」
慎二くんの感謝のこもった言葉に無言で頷きながらキャスターから瓶を受け取る。
《その液体はなんじゃ!?》
いち早く危険を察知したのだろう、間桐臓硯は冷静さを欠いたような感じで喚いた。
「桜の体中に入っている蟲を一掃する薬よ。分かりやすくていいですよね」
《や、やめてくれ………儂は、まだ儂はこんなところで死ぬわけにはいかない………。それに令呪システムを握っているのは儂なのじゃよ!? それをこんな形で………》
「もうこれ以上聖杯戦争は起こさせるつもりはありませんからおとな
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