036話 学祭準備編 お化け騒動
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…どうして私のためにそこまで……?』
「んー……まぁ内緒ってことで」
『はぁ……?』
今一要領を得ていないために首を傾げているさよだったが、シホはシホである考えをしていた。
すなわちさよは果たして無害のただの幽霊なのか……?という事である。
実際シホがさよに接触してみて人畜無害という言葉が当てはまるくらいにはさよという子は大人しいし無害だとは思うだろう。
しかし、だからと言って放っておいたらそのうち友達になりたいという飢餓感が暴走して、最悪悪霊にまで変異して生徒達を襲わないという保証はないのである。
シホがしたいことというのはつまり、ようはストレスの発散場を作ってあげる事がさよの為でもある。
まぁ、あれこれ考えてはいるが結局はただのシホのお節介なだけでもある。
それからシホとさよは夜道を歩いていると前方からネギ達一行が歩いてきたのを確認して、シホは小声で「(ほら、チャンスよ。話しかけて見なさい)」とさよを鼓舞していた。
「あれ? シホさん、こんな夜道でアヤメさんも連れずに歩いているなんて珍しいですね?」
「はい、ネギ先生。ちょっと用があったもので……」
「シホったらなにかまた隠し事をしていないわよね? できれば話してほしいなって……」
アスナの気遣いの言葉にシホは感謝しつつも、
「ありがと、アスナ。でも今は本当になにもないから。あ、でも……」
シホは一瞬視線をさよに向けた。
そんなかすかなシホの動きにも反応できる刹那が言葉を発する。
「シホさん……? どうされたのですか? そちらには誰もいませんよね?」
「まぁ、そうなんだけど……刹那はなにか感じない?」
「なにか、ですか……?」
そんな会話をしている間にもさよはさよで行動を起こしていた。
ネギの視界に手を振ったりしていたり、しまいには、
『あ、あの……こんばんはっっ!!』
と大声で叫んでいたりした。
だが、結局は気づいてもらえずに無駄骨で終わった形になった。
ダメ押しとしてなにもないところで足もないのに転んでしまっていた。
『やっぱりだめですぅ……私はダメダメな幽霊ですー!』
と、泣き叫んでいたのだが、ふとネギはさよが転んでいた先をジッと見つめていた。
「ネギくん? どうしたん……?」
「あ、いえ……気のせい、ですね……」
どこか腑に落ちないような表情のネギが首を傾げながらも気のせいだと断じて止めていた歩みを再開する。
そんなネギの姿にさよはもちろんシホも何かを察したのか、
「ネギ先生」
「はい? なんですか、シホさん」
「つかぬ事聞きたいんですけど、ネギ先生ってたとえば幽霊とか霊的なものは見えたりします……?」
「幽霊はともかく霊的なものですか? まぁ、魔法関係でし
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