036話 学祭準備編 お化け騒動
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身の所までやってくるのを待ってあげていた。
そして、
『あ、あの! もしかして、私の事が……!』
そう叫んださよの言葉に、シホは無言で頷いて笑みを浮かべた。
それからシホは手招きをしながらも人気のないところまでさよを誘導して周りに誰もいないことを確認したのちに、
「ふぅ……ここなら大丈夫かな……?」
『あ、あのー……』
「あぁ、大丈夫。私はあなたのことが“視えているわ”」
『や、やっぱり……。で、でもいつから!?』
「んー……そうね。いつからって言うと、私が転校してきた初日からって感じかな?」
『うそ!?』
さよはそれで驚きの顔をしていた。
『で、でもどんな霊媒師でも私の存在には一切気づかなかったのに……』
「そうね……。さよさんで、いいんだよね?」
『はい……私は相坂さよです。今は地縛霊をしています……』
「確認取れて良かった。ところでさよさんは私の事をどれくらい把握しているの……?」
『どれくらい、ですか……? 3−Aの生徒さんですよね?』
「そっか……それじゃ私の裏の顔は知らないんだね?」
『は、はい……』
それでシホは簡単に自身の説明などをさよにした。
すると見る見るうちにさよの顔は驚愕に染まっていく。
『シホさんって、吸血鬼さんなんですか!?』
「ええ」
『はわー……驚きです』
「私的には地縛霊をしているさよさんの存在の方が驚きなんだけどね。私のもとの世界の時計塔の降霊科の魔術師が見たらおそらく卒倒するわよ? 自我がこんなにはっきりしているし成仏する気配すらないわけだし」
『その時計塔?とか降霊科?とかいうのはあんまりわからないです。私、少しおバカなもので……』
「気にする必要はないわ」
『あ、でもどうしてシホさんは今更になって私と接触をしてきたんでしょうか……?』
さよの発言にシホは本題に入ったか、とばかりに真剣な表情になって、
「……昼間の出し物でさよさんは手を上げていたでしょ? 本来なら気づかれることもないのに……」
『はい……で、でもネギ先生は一瞬ですが気づいてくれました!』
「そう、それよ」
『はい……?』
「もしかしたらネギ先生や他のみんなにもあなたの存在が知ってもらえるかもしれない絶好のチャンスだと思ってね」
シホの発言にさよは目をぱちくりさせている。どうやらまだ現状が理解が及んでいないのだろう。
シホはそれは仕方がないと思いつつも、話を続ける。
「さよさんは幽霊になった後から誰かとお話をすることに飢えていたりしない……?」
『そ、それは……はい。現に今シホさんとお話をできてとても嬉しいです!』
「そう。それじゃいい機会だと思ってネギ先生に接触してみない? 仲介は私がするから」
『それはとてもありがたいんですけど…
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