シャンドラの|灯《ひ》をともせ
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に倒れた。
鉄製のバズーカの使い手、ゲンボウが墜落した。
シャンディアの戦士達に天より降り注ぐ雷が直撃し、為す術無く次々と倒れ伏していった。
大戦士カルガラは言った。
"シャンドラの灯をともせ"
大戦士カルガラが遺した唯一の無念を今こそ、果たす。
黄金の大鐘楼を鳴らし、シャンドラの灯をともすのだ。
故に、エネル、お前が邪魔だ
我らが宿願を阻む者は何人であろうと排除する。
ワイパーはいつ何時、誰が現れようと即座に排除出来るように風貝にガスを貯め、迎撃の用意を行う。
「見つけたぞ、ワイパー!神・エネルの命に従い、貴様を……」
「邪魔だ!!」
ワイパーの前方に神兵長ヤマがその巨体を揺らしながら、現れる。
しかし、ワイパーはヤマの前口上に耳を傾けることもなく、燃焼砲の業火を放った。
吹き出すガスに乗り、青白い炎が現れ、ヤマの巨体を炎上させる。
燃焼砲の炎は背後の大木を貫き、大地に大穴を開けた。
行く手を阻んだヤマは燃焼砲の炎に焼かれ、煙を上げながら、無様にその巨体を大地へと墜落させていく。
ワイパーは仕留めたヤマに見向きもせず、エネルの下へと向かう。
「あんな雑魚に時間を浪費してる場合じゃねェ。少しでも体力を残して……?」
先を急ぐワイパーの視界に奇妙な光景が映る。
それは途方も無い巨体を誇る大蛇が不自然に動きを止め、涙を流している光景であった。
「……」
そのただならぬ光景にワイパーは大蛇を凝視し、進行方向でもあるため大蛇の下へと進む。
雲の道を突き進み、大蛇の下へと辿り着いたワイパーは周囲を見渡した。
依然としてその場から大蛇が動くことはない。
見れば大蛇の眼下には青海人と思われる数人の人間が佇み、大蛇は一人の青海人へと視線を注いでいた。
その男は逞しい上半身を外気に晒し、栗を頭に乗せ、煙草を口にくわえている。
青海人と大蛇のいざこざか、と思い、足早にその場から立ち去ろうとするワイパーであったが、何故か眼下の光景から目が離せなかった。
その青海人の男に謎のシンパシーを感じるワイパーであったが、足を止めることはない。
やがて、頭上のワイパーの存在に気付き、その青海人の男が此方を見上げてきた。
その青海人の男と一瞬、視線が交錯するも、ワイパーはエネル打倒を目指し、雲の道を突き進んでいくのであった。
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