暁 〜小説投稿サイト〜
世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
シャンドラの|灯《ひ》をともせ
[8/8]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
に倒れた。

 鉄製のバズーカの使い手、ゲンボウが墜落した。
 シャンディアの戦士達に天より降り注ぐ雷が直撃し、為す術無く次々と倒れ伏していった。
 
 大戦士カルガラは言った。

"シャンドラの()をともせ"

 大戦士カルガラが遺した唯一の無念を今こそ、果たす。
 黄金の大鐘楼を鳴らし、シャンドラの()をともすのだ。

故に、エネル、お前が邪魔だ

 我らが宿願を阻む者は何人であろうと排除する。
 ワイパーはいつ何時、誰が現れようと即座に排除出来るように風貝(ブレスダイアル)にガスを貯め、迎撃の用意を行う。

「見つけたぞ、ワイパー!(ゴッド)・エネルの命に従い、貴様を……」
「邪魔だ!!」

 ワイパーの前方に神兵長ヤマがその巨体を揺らしながら、現れる。
 しかし、ワイパーはヤマの前口上に耳を傾けることもなく、燃焼砲(バーンバズーカ)の業火を放った。

 吹き出すガスに乗り、青白い炎が現れ、ヤマの巨体を炎上させる。
 燃焼砲(バーンバズーカ)の炎は背後の大木を貫き、大地に大穴を開けた。
 行く手を阻んだヤマは燃焼砲(バーンバズーカ)の炎に焼かれ、煙を上げながら、無様にその巨体を大地へと墜落させていく。

 ワイパーは仕留めたヤマに見向きもせず、エネルの下へと向かう。

「あんな雑魚に時間を浪費してる場合じゃねェ。少しでも体力を残して……?」

 先を急ぐワイパーの視界に奇妙な光景が映る。
 それは途方も無い巨体を誇る大蛇(ウワバミ)が不自然に動きを止め、涙を流している光景であった。

「……」

 そのただならぬ光景にワイパーは大蛇(ウワバミ)を凝視し、進行方向でもあるため大蛇(ウワバミ)の下へと進む。
 雲の道(ミルキーロード)を突き進み、大蛇(ウワバミ)の下へと辿り着いたワイパーは周囲を見渡した。

 依然としてその場から大蛇(ウワバミ)が動くことはない。
 見れば大蛇(ウワバミ)の眼下には青海人と思われる数人の人間が佇み、大蛇(ウワバミ)は一人の青海人へと視線を注いでいた。
 その男は逞しい上半身を外気に晒し、栗を頭に乗せ、煙草を口にくわえている。

 青海人と大蛇(ウワバミ)のいざこざか、と思い、足早にその場から立ち去ろうとするワイパーであったが、何故か眼下の光景から目が離せなかった。

 その青海人の男に謎のシンパシーを感じるワイパーであったが、足を止めることはない。
 やがて、頭上のワイパーの存在に気付き、その青海人の男が此方を見上げてきた。

 その青海人の男と一瞬、視線が交錯するも、ワイパーはエネル打倒を目指し、雲の道(ミルキーロード)を突き進んでいくのであった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ