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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第34話 砂漠の逃げ水
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いおいマジかよ。確かに予言の内容自体は公表されてるとは言え、ここでそれを言うか。

『既に予言は現実となりつつあります。鬼神と呼ばれた人も今は動けません。それに』

「シスターマリ!」

 聞き覚えのある声が響くと共に、皆の視線がそこに集まる。
 
「……アーチェ、ギンガ!」

 焦るアーチェの側に、落ち着いた様子のギンガ。
 なんで2人が? とか思う所は有るけれど。
 
「響、状況は?」

「……端的にロストロギアに宿ってた人格が流に取り付き暴走、それを震離が食い止めて、あそこのシスターマリと、黒いお面が暴走止めた」

 ギンガの質問に、我ながら端折りすぎる説明を返して自嘲する。
 
「……何故、それを持ち出して……ここに居るんですか?」  

『元気そうねアーチェ。その様子だとシャッハは動揺して口止めでもした?』

 取り乱しているアーチェに対し、煽る様に、だけどどことなく寂しそうなシスターマリ。
 
「今なら……まだ、言い訳が立ちます。だから!」

『……ごめんね。私にもやることがあるんだ。遠い昔の大切な約束。
 貴女も騎士だと言うのなら、きちんと備えなさい。彼の翼は既に抑えられている』
 
「そんなの……!」 
 
 予言にも出ていた彼の翼……ということは、物というのは確定したわけだが……やはり兵器か?
 
『それにね』 

 そう言うと、あの人を中心に光が集まり、眩く光った。光が収まったと思えば、修道服に多数の赤いベルトが拘束衣の様に巻きつけられ、先程までの黒髪癖っ毛ではなく、肩まで伸びる赤みがかった金髪。そして、特徴的な赤い瞳。それを見て思い出した。

 昔、家に来たことがある人だと。

『私だってこんな所で終わるのを見たいとは思えませんしね。また会いましょう』

 ニコリと、笑みを浮かべて、両手で修道服の裾をつまみ、軽く持ち上げた。同時に魔力が吹き荒れ、稲妻が奔る。一際大きな稲妻が走った瞬間、何も無かったかのように消えていた。

 同時に、流を縛るバインドと、囲っていた盾、スフィアも消えていた。

――――

 あの後は2人を医務室へ連れていき、検査を受け直す。流の体は相変わらず戻っていないが、震離があのシスターから聞いた話によると二、三日で戻る……らしい。

 で、現在はと言うと。

「だからって震離が無理すること無かったでしょう!!!!」

「だから、30分で取り込まれるっつってんのに、悠長なこと出来なかったって言ってるでしょうが!!!!」

 奏と震離の言い争いInブリーフィングルーム。いやーあっはっはっはっはっは……はぁ。
 かれこれ10分位こんな感じ。震離の術式がいかに無茶だったのかわかったこともあって、奏に火がついたらし
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