暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第34話 砂漠の逃げ水
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る。間違いなくあそこに居るシスターは只のシスターではない。なんというか、実力の底が伺えない。その気になればここに居る全員を倒せるほどだろうし。

『……それを、はいそうですか、といえると思いますか?』

 なのはさんが、構えると共に、皆に緊張が走るのが分かる。

『フフフ、面白いことをいいますね。ここで――私に勝てると思ってるの?』

 熱風のようなプレッシャーを感じる、肌が粟立ち、冷や汗が流れる。これが殺気を向けられていると否が応でも分かってしまう。ふと、プレッシャーが止まり、苦笑いを浮かべながら。

『冗談です。幸いにも対応が疾かったお陰でいくらでも隠しようがあります。今はそれを優先するべきだと思うけどな』

 ふと、はやてさんがすぐそこまで来ていたのに気づく。

「……どういうことや。なんでモニターには映らへんのや、あの人は?」

「それは……どういう?」

「言葉のままや。大きな反応があるのは分かる、なのに映らない。だから今ここに来たんや」

 それが本当なら……なんだあの人は?

「で、どうしますか部隊長?」

「……カリムから連絡が合った。この件は聖王教会で片付ける、と。教会騎士から奪われてる以上。身内であっても、や」

 聖王教会が問題をすべて引き受けるというのなら問題はない。だが、次の問題は……いや、これこそが本命だ。

「大丈夫や。今日のこれは結界魔術師をどう攻略するか? そういう演習やろ?」

 なるほど、そういう事か。そういうことにするんですね。苦々しく笑うはやてさんを見て、小さく頷く。

「……了解です。全力でお付き合いしましょう」

「うん。高町一尉。後は私が代わります」

 モニターを展開してなのはさんに伝え、ここからあのシスターを見つめる。その視線に気づいたのか、シスターもコチラを見つけ、小さく会釈した。

「さて、確認を。ここから逃げてもいずれ捕まる可能性の方が高いと思いますが、それについては?」

『……フフフ、それはないかな。で、どうするの? ここで時間を稼がれると面倒だから……分かるね?』

「……わかりました。あなた達が離脱するまで。コチラから手を出すことはしません。これで宜しいか?」

 悔しさで、拳が震えている。ここに居る誰だってあの人を逃したくない。だが、流と震離を人質に取られている以上。下手なことは出来ない。そして、今後この問題は聖王教会と、俺達だけの問題になる。表に出ることはまず無いが……それでも、目の前で逃がすことを認めたことに変わりは無い。

『……安心して、とはいいません。預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)であったでしょう? あの予言を覆す為でもありますしね』

「ッ! それは!」

 お
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