暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第34話 砂漠の逃げ水
[12/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
まった。つまり今なら。

「コチラ、ライトニング! 準備完了!」

『こちら、スターズ! 準備完了しました!』

『コチラ、スターズ1、いつでも!』

 後ははやてさんの合図を待つだけ。そして。

『撃て!』

 瞬間上空を閃光が奔った、魔力が周囲に漏れる。今までは撃ってもなんの反応もなかったけど、今回は放った砲撃が徐々に結界に食い込み、罅が入り、そして、あっけないほど容易く、パリンと乾いた音と共に割れた。

 一瞬の閃光と共に、結界が割れた風圧で一瞬怯む。それをこらえつつ内部を観察。そして。

『ッ! え、なにコレ……なんで!?』

 ? 時雨が信じられない者を見た様に狼狽えてる。通信の向こう側では僅かに優夜や煌の声も聞こえる。その声は総じて一つ。

 ――誰か居るのに見えない、と。

 まさか? そう思って身を乗り出して、最後に震離の姿が見えた訓練スペースに視線を向けると。

 確かに4人……流はバインドで縛られシールドで作られた檻の中に、ご丁寧に射撃魔法で囲んでまで居る。震離は黒髪の癖っ毛のシスターに十字架を剣の様に持ち、その切っ先を向けられている。怪我が治ってるとかそういうのは後回しにしても。あの状況は、不味い。
 加えてフリーな状態の黒いお面の奴も、コチラがいつ動いてもいいように対応出来る姿勢だ。
 そもそもだ。アイツが持ってるあの刀って……いや、そんな馬鹿な。

 ふと、シスターがぐるりと、俺達を確認した後、上空に居るなのはさん達の方に顔を向けて。
 
『あー、あー、テステス。聞こえるかな?』

 震離が俺達の前に通信用のモニターを展開した。だが、それを使うのはあそこに居るシスターだ。顔を見せる気はないんだろう。モニターに映るのは緊張した様子の震離だけが映る。

『……聞こえます。貴女は一体?』

 シスターの問いかけに、なのはさんが対応する。その間に。

(震離? 聞こえるか?)

(うん、聞こえるよ。大丈夫)

 色々聞きたいことはあるけど……今は。

(離脱は出来そうか?)

(無理。こっちも脅されてる。内容は――)

『これを処理致します。なので私達が離脱するまで何もしないこと。それが条件です』

 見覚えのあるアタッシュケースを片手で持ち上げて、皆に見えるように晒す。一瞬震離が動いた瞬間――

『動くな、そういった筈よ』

 震離の足元にスフィアが突き刺さる。ただ、ここでもそうだ。スフィアが動いた瞬間が視えなかった。

『改めて、私にも都合があります。このロストロギアに用がある。だけど、こんな事態になってるとは思わなくてねー。それで助けた、それだけ……後は、そうだなぁ』

 何か考えるように視線を外す。正直動く度に緊張が走
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ