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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第33話 大好きな6色、嫌いな1色
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 アタッシュケースを片手に、街の中を――いや、屋上を伝って奔る。

 教会で掃除し終わっても気になって、もしやと思い、アタッシュケースを開けてみたらなんとまぁ。昔懐かしい(・・・・・)綺麗な『相異の鏡』になっていた。
 
 相異の鏡――その効果は、これを鏡と認識出来た人物。もっと細かく言えば波長の合う人物の性別を切り替える。ただ、それ自体はどうでもいい。問題は私達が最後に見た時、既に何かが封印されているのを確認していた。
 ただ、これはもう何百年も前のお話だ。まさか、こんな時にまた会うとは……。ただ、ちょうど良いタイミングだったのかもしれないね。教会に務め始めて、わずか十数年だけど……早かったなぁ。久しぶりの教会生活は楽しかったのに。
 それにしても、オリヴィエ様をモデルにした女の子が居て、それが表へ出た。それが意味するのは、もう時間が無くなったという事。私の余生が終わりを迎えようとしているということ。

 ただね、今一分からない。彼が消えるのは予定調和。歴史通りだと言っていた。だけど、それは私も同じだと彼は言った。

 正直意味がわからない。一番可能性があって、現時点で引き継がせても良い人物は確かに居るけれど。きっとあの子は受け取らないだろうし、人であることを望むだろう。力を欲しているけど、全てを救えるなんて思い上がっていないだろうし。
 何より、よく真っ直ぐ、いい男になった。昔訪ねた時はあんなに小さかったのになぁ。そんな人に継がせようとは思わない。

 だけど、そうなると、彼以外に私の力を継がせる人は……それに足る人とは誰だろう?

 まぁ、考えても意味が無いか。その時が来るまでは分からないしね。って……。

「あら、反応が消えた?」

 適当なビルの屋上に止まって、機動六課のある方向に意識を向ける。先ほどまであった反応が消え去っている。

 いやこれは違うな。消えたんじゃなくて、これは上から更に違う結界を張って隠したんだ。そして、これを張ったのは……。

「なるほど。湖の騎士か。流石。わずか数分でこれとは。いいね」

 再び屋上から飛び立ち、奔る。

 本来ならばもう着いてるはずだったんだけど、そもそも機動六課の場所を知らなくて問題が起きる前に動いたら方向が全然違うのと。行ったことのない場所なもんで、転移も使えないし、そもそもミッドで使おうとは思わなかった。
 加えて、封印処理等などをやり直してた関係で時間が掛かった。それでもまだ調整出来ていないし。一応、同時に入って数分稼ぐとメイドさん(・・・・・)から連絡受けたが、何処まで持たせられるのかも分からない。

 到着と同時に

 ま、着いてから考えましょうか。それにしても、情けない限りです。さぁ、このままだとまだ数分は掛かる。もう
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