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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第33話 大好きな6色、嫌いな1色
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る『相異の鏡』の効果だ。昔とある奴らに封印されてなぁ。いつか良い体と出会ったら出ようと決めてたんだ」

「……」

 なるほど。響が言ってた通り、鏡に見えたってのは、効果が発動した時の事か。
 
 さて、もう一度整理しよう。私の勝利条件を。その最前提を。

「……つまらないやつだ。まぁ、後30分あるし。少し慣らしたい所だったしな。遊ぼうか?」

 アイツが、自分の腰に刀を出現させ、それを抜いて構える。相変わらず薄ら笑いを浮かべている……けど。

「……30分もある。それまでに結界が割れるまで耐ればいい」

「それが出来ると? お前にこの子を攻撃できると?」

 デバイスを、杖を展開し、私の後方で浮遊させ、身体強化を瞳に魔力を送り込むと同時に目の前で火花が弾ける。

「お前はこの子に二度も助けられてるな。訓練の時も特にパッとしない。そんなお前が勝てると?」

 呼吸を整える。思考を分ける。こんな術式を展開できる奴だ、間違いなく生半可な攻撃では通せない、通らない。そもそも勝負にならない。

 アイツの言う30分なんて何のあてにもならない。だが。この状況は利用させてもらおう。幸い外から見えない(・・・・)のなら、色々使える。AAランクの私にまでリミッターをつけられて、初めは驚いた。出力の出なさに。だけど、それももう慣れた。

 アイツの出力はまだ安定していない。だけど、それでも私よりも出力は上だというのは、直ぐに分かる。そして、何よりもあの魔力は流の魔力の延長だ。不純物が混ざってるとは言え、根本は流と同じならば対策はある。
 私にしか出来ない方法で。
 でもあくまでこれは奥の手だ。だが、どうする? 奥の手を使うにしても、まずはアイツを追い込まなければならない。そして、デカイ一撃を打たせなければならない。

 だけどまぁ。見えないこの状況なら。対人魔法も視野に入れて行こうか。

「……ねぇ、聞いてる?」

 さぁ。やろうか。

 覚悟を決めて、私の背後に手の平大程のミッド式の魔法陣を5つ。くすんだ黄色を中心に、赤色。藍色。緑に水色が周囲を廻る。そして、右手の甲に白、左手の甲に黒のベルカ式の魔法陣を2つ。それぞれを展開させる。

「……貴様」

 静かに深呼吸を一つ。体を半身に、腰を落として、両足を開き、右手の平を前に。左手を引きながら握り、弓を射るように構え全身に魔力を行き渡らせ、体のあちこちから火花が落ちる。

「最初で最後の警告。通す為の拳は私も使える。その上でこの術式、受けきれる覚悟はある?」

「ハッ! 何を言って――」

 瞬間、踏み込む。脚にその魔力を爆発させ、辺りに電流が溢れる。真っ直ぐアイツの元へ。まずは左の――

「引き抜け。(シュバルツ)!」


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