暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第30話 問題発生
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。ゆっくりと、そして、丁寧に髪をほどき櫛をいれていく。偶に触れる地肌が暖かい。子供特有の体温が高い証明だ。
 梳いていく度に細い首筋が露わになっていく。多分いつもの流ならば、こんなことさせてくれないんだろうけど、この流は凄く無防備だ。
 いつだったか、同じ部隊になった子たちから、ゴムを貰ったり、ピンを貰ったり色々したのを思い出して、起こさないようにゆっくりと机の下にある小さなボックス開けて、そこからゴムとピンを取る。
 そして、いくつか机の上に置いて、ゴムを手にとって流の髪を結わえ始める。手櫛を入れてふさを取り分けて、耳より上の髪だけを結ぶ。ハーフアップって言われるのかな? そういうやつだ。
 一つのゴムとピンだけであっという間に出来上がる。我ながら良い出来だ。ゴムは髪で隠れてしまうからシンプルな黒を、ピンはワンポイントで入れたいから、シルバーを。
 静かに前へとまわって、前髪を整えて、目に入らないようにピンで留めて……よっしゃ。

「いいね。可愛いね」

「我ながら良い出来……うん?」

 ふと、声が聞こえた方へ振り向くと、関心したような顔でなのはさんとフェイトさんが簡易キッチンから見学してました。

「いっ、いつの」

 すかさずフェイトさんに口を抑えられ、ジェスチャーで静かにするように言われ、落ち着く。ちらりと流を見れば相変わらず座ったまま眠ってる。とりあえず、ホッと安心して。

(とりあえず、現実逃避してました。申し訳ないです)

(あ、あはは……まぁ、うん。気持ちは分かるけど……。あの子が流……なの?)

 苦笑を浮かべつつ、念話で応えるなのはさん。不思議そうに流を見た後、コチラに視線を戻す。

(他に誰かに伝えたの?)

(いえ、まだなのはさんとフェイトさんだけですね。朝早かったということもあって、デバイス経由で連絡したもので)

(うーん……こちらで、はやてちゃん達に伝えたんだけど。カメラ片手に出てきたときには少しお話しちゃった)

 わーお、笑顔でとんでもないこと言い出してる。こわーい。あとはやてさんは自業自得だな。仕方ない。

(それで、どうしましょう?)

(そうだね。シャマル先生には伝えてあるから、来たら任せよう)

(了解です)

 とりあえず、状態を調べないと始まらないし当然だな。

(だけど、響?)

(なんでしょうかフェイトさん?)
 
 クスクスと微笑みながら流を伺ってる。

(綺麗に出来たね?)

(あぁ、ただの現実逃避ですよ。なんか、色々もう……はぁ)

((あ、あはは……))

 2人からなんか憐れむような苦笑が漏れてる。

 とりあえず、なのはさんにフェイトさんに説明したように今朝の状況を伝える。まずは名乗ったとい
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