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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第30話 問題発生
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咳払いを一つしてからの。

「えっと……私の事分かるかな?」

 お、流石です。フェイトさん。なんとか立て直してる。まだ顔赤いけど。

「……?」

 ちょっとだけ考えた後、少し悲しそうな顔で首を横に振る。

「そっか。じゃあ君のお名前は?」

「……流、風鈴流……です」

 名前を聞いて、2人して頭を抱えました。

 ――――

 あれから、俺の代わりにフェイトさんが話を聞いてくれたり、着る服がないということで、ギルがバリアジャケットをつけたりしてた。
 と言っても普段の流のサイズより少し小さい、エリオとキャロより下手すりゃ小さい。髪も太ももにまで到達してるし。
 少し驚いたのが流のバリアジャケットについて。アンダーやズボンはギルが、オーバーコートはアークが担当してるらしい。そんなことも出来るんだなーとか考えてたら。

 アンダースーツ。袖無いんスね。しかも若干ブカブカしてるし。そんな格好に萌えたらしく、フェイトさんは顔覆ってて使えないし……。しゃーない。

「花霞。俺の上着を流に合わせてくれる? つか出来る?」

『おまかせを』

 手に俺のバリアジャケットの上着部分。流サイズに合わせた赤い和服を取り出して、それを流の両肩に掛けて、と。

「ほれ、そのカッコだと良くないからこれ着な」

「……わぁ。綺麗」

 キャッキャしながら凄く喜んでる。なんかちょっと嬉しい……。違う、そうじゃない。

「なぁ、流?」

「なんですか、着物のお兄さん?」

 あぁ……。ダメだ。目の動きでわかった。この子は完全に俺のことも知らないんだと。目の前で不思議そうにする流から視線を外して、隣に座るフェイトさんを見る。
 少し悲しそうな表情をしているけれど、俺の意図を汲んでくれたらしい。

「ちょっと出るけど、お願いできるかな?」

「……えぇ、大丈夫ですよ」

 スッと立ち上がるフェイトさん、すると、流の手が伸びて、フェイトさんの服の裾を小さく掴んで

「……行っちゃうの?」

 悲しそうな、少し泣きそうな顔で、フェイトさんを見上げている。それを見て、優しく微笑んで、その手を取りながら、もう一度流に視線を合わせるために屈む。

「大丈夫、直ぐに戻ってくるから、ね?」

「……はい」

 そう言うと、流の頭を優しく撫でてから部屋から出ていった。

 さて、この間に。

「えーと、流? 改めて自己紹介を。俺は響。さっきいた方はフェイトさん」

「響お兄さんに、フェイトお姉さん……ですね。はい、わかりました」

 パァッと弾けるような笑顔で復唱する。同時に名前がわかったからか、嬉しそうにしてる。

 だけどね、流。冷静になった今なら実感出来る。どうして
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