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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第29話 距離を詰めて、預かり物の封印を
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んと伝えな。今あの子も迷ってるんだ」
「……っ、……ぅぅ」
「大丈夫。俺を引き戻したんだ。出来るよ。だからさ、胸を張って前を見て、ちゃんと思いを伝えて、流を止める」
「……う゛ん」
周囲に見えないように、ゆっくりと頭を抱き抱えるように包む。昔から泣き虫だったから、よくこうしてたな。最近は奏が見ていてくれたけど。いいんだよ、吐き出したいときには吐き出さないと。潰れちゃうし。
――――
「あ゛ー、すっきりした!」
「おーおー、元気があってよろしいようで」
どれくらい経ったかわからないけれど、ようやく震離が落ち着いて、完全にいつもの様子に戻った。
まぁ、まだ目元が腫れてるけどそれは必要経費だ。仕方ない。周りから何か言われそうだけど、それはもう仕方ないと割り切ろう。
「ねぇ、響?」
「ん?」
「皆が応援してのはわかる。だけど、私は響の思うがままを望んでるよ。だから、ちゃんと応えてよ?」
瞬間、冷汗が背中を伝う。詰まる所この子が何を言いたいのか察したけど……。
「……あぁ、分ってるよ」
「じゃ、そういうことで。仕事戻るよー!」
「え、ちょっとー?!」
全力で走ってく震離の背中を見送る事しかできなかった。ポツンと一人ベンチに残されたわけですけれど。
「……はぁ」
ため息が漏れる。震離が何を言いたいのか分かった。だけど……それならあんな回りくどい言い方しなくていいと思うんだが。それにあの子は……。
あー、駄目だ駄目だ。俺じゃダメなんだよ……。
『響ーあかんわ、助けてー』
「うわっ?! あ、なんだはやてさんだ。どうしました?」
『うわってなんや? うわって? 申し訳ないんやけど、もうちっと手伝ってー。震離も戻ってきたみたいやし、なのはちゃんと、フェイトちゃんからの許可は貰ったからー』
「うわ、逃げ場ふさがれた……。了解です。すぐに行きますよー」
『待っとるでー』
そういって通信を切られる。アブねーいろいろアブねー。つーかあいつ早いな。ここからデスクまで大分距離あったと思ったのにもう着いてたのか。
さ、もう一仕事済ませるかー。
部隊長室へ着いたら、なんで震離泣いてたん? と質問攻めにあいました。くそう。
ついでに流の部屋替え申請書を提出と、煌達4人は今日まで引越し準備で休むと連絡を受けて。
で。
「これで全部かー?」
「はい、これで最後です」
久しぶりに定時で終わったし、さっそく流の引越しの手伝い。といってもそこまで荷物はない。替えの訓練着に、制服と以前出張で買った服。殆ど私物はない。
「緋凰さん?」
「ん? あぁ、悪い。行こうか」
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