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最も相応しい生贄
第六章
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「それが出来ます」
「必ず」
「王もです」
「生き返ることが出来ます」
「そうか、ならだ」
 王は二人の言葉を聞いてだった、彼等に告げた。
「余も生き返らせてくれ」
「はい、それでは」
「これより」
 二人は頷いてだ、そのうえで。
 手袋を脱いでだった、刀を持ち。
 フナフプは王の首を刎ねてシュバランケは王の心臓を貫いた、そうして殺したが王は生き返ることはなく。
 二人はここでだ、元の姿に戻って言った。
「生贄を捧げた」
「この世で最も立派な生贄をな」
「王を生贄にする」
「これ以上の生贄はない筈だ」
 まさにと言うのだった。
 そして二人はここで自分達の正体を突然の事態に驚いている冥府の者達に対して高らかに名乗った。
「俺はフナフプだ」
「俺はシュバランケだ」
「俺達はフン=フナフプの子だ」
「王に生贄にされた父上の仇を取りに来た」
「そして今その仇を取った」
「今しがたな」
 このことも話すのだった。
「王を生贄に捧げてな」
「今そうした」
「文句がある者はかかって来い」
「何時でも相手になってやる」
「その時はお前達も生贄だ」
「王に続けてだ」  
 そうしてやると言うのだった。
「さあ、どうする」
「王に続いて生贄になるか」
「いや」
 冥府の者は誰もだった、王をいきなり生贄に捧げてだ。
 堂々と語る彼等に怖気付いてだ、こう言うだけだった。
「そんなことはしない」
「そんなことをしても無駄だ」
「もう王はいない」
「貴方達に生贄にされたからな」
 だからだと言うのだった。
「もう後はだ」
「好きにしてくれ」
「あんた達の望む様にな」
「そうしてくれていい」
「わかった」
 二人は冥府の者達に確かな声で応えた、すると父を蘇らせようとしたがそれは無理だった。だが父を弔うとだった。
 天から神々の長が出て来てだ、こう二人に告げた。
「これまでの働き見事だった」
「そう言って下さいますか」
「俺達のことを」
「そうだ、それでだが」
 長は二人にさらに告げた。
「お前達に大事な働きをしてもらいたい」
「これからですか」
「俺達にですか」
「これから昼を照らすものとだ」
 それにと言うのだった。
「夜を照らすものを造りたいが」
「俺達をですか」
「それぞれにですか」
「なってもらってだ」
 そうしてというのだ。
「それぞれの世界を照らしてだ」
「働いて欲しいと」
「そう言われますか」
「頼めるか」
 神々の長は二人に問うた。
「そのことを」
「俺達でよければ」
「宜しくお願いします」
「それではですね」
「今より」
「二人にそれになってもらい」
 そしてと言うのだった。
「働いてもらう」
「わかりました、では
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