暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第26話 六課の意義
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「……うん」

 ぬいぐるみに釘付けとは言え、未だになのはさんの制服をガッチリ掴んでる。

「でもなのはさん、大事なご用でお出かけしなきゃいけないのに、ヴィヴィオが我が侭言うから、困っちゃってるよ? この子も、ほら?」

「……ぅぇ」

 困ったポーズをしてるぬいぐるみを見て、フェイトさんの言葉を聞いて、また目に涙が溜まり始める。

(こりゃ、長期戦ですね)

(がんばれーフェイトさん)

 念話を使って皆でフェイトさんを応援。ここで状況を打破できるのはフェイトさんだけだし。

 その後も、フェイトさんの説得は続いて、ようやく納得させるに至った。すると、今度は誰かを探すように周囲をキョロキョロとして……。やべ、ヴィヴィオと目が合った。
 トテトテと、コチラに向かって歩いてくる。完全に俺の所に来てる。流石に、見上げっぱなしも悪いから片膝ついてヴィヴィオと視線を合わせて。

「どうかした?」

「……お姉ちゃんは?」

 ……うん? あの人? 自然と首を傾げる。それに合わせてヴィヴィオも傾げる。視線の端に写ったなのはさんとフェイトさんも傾げてた。はて、お姉ちゃん? もしかして。

「……流の事だったりする?」

「うん!」

 瞬間、スバルとティアが吹き出す。なのはさんとフェイトさんも気まずそうに視線をそらす。まじかよヴィヴィオ。アイツの事姉だと思ってんのかよ。

「あー、流……か。今ちょっとお医者さんの所にいるからさ。終わったらきっと来るよ。それまで待ってて、な?」

「……わかった」

 我ながら苦しい言い訳。ダメ押しで頭を撫でとく。でも嘘じゃないし。アイツ医務室に行ってるし……あ。 
 いや、でも駄目か。ヴィヴィオに流を当てようかと思ったけれど、流石にまだ駄目だよね……。

 ふと、目の前のヴィヴィオが不思議そうに、俺の後ろを見てる。首だけ振り返って、その視線の先を追うけれど何もない。
 視線をヴィヴィオに戻すと。

「さらさらー」

「うぉ」

 少しだけ引っ張られる。縛って垂らしてる髪を手に喜んでる。強く引っ張らなければ良いんだけどさ。なんかくすぐったい。
 このままヴィヴィオと遊ぶのも悪くないけど……割と仕事がある。
 本当は今日もギンガと捜査に出るはずだったけど、なんか色々有るから待つようにって言われたし。
 それにあの4人の復活に伴って、あいつらの為に裏に手を回さないといけない。それに今日は震離もダウンしてるし、流も暫く空ける。色々やらないといけない事がある。
 その割に朝暇だとか言ってたのは、働きたくなかったからだけどね。

「まぁ、良いけどね。さて、ヴィヴィオ。俺も仕事があって少し離れるけど……待っててくれる」

「……ぅ」


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