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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第24話 彼らの正体
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長くなりますよ? まだ状況が状況なので……色々伏せますし」

「構わないよ。でも1つだけ……殺したくて殺した、そういうわけじゃないよね?」

 ゆっくりと瞳を閉じて。吐息を1つ。

「震離、優夜、煌、時雨に紗雪、奏、そしてリュウキとアーチェ。そして我が師に誓って」

 悲しそうに、そう告げて笑った。


――side響――

 3年と半年前のあの日、まだ雪の降る季節だった。
 とある次元世界の山奥に施設を作っていたとある組織を叩くために、独立部隊だった俺達は行きました。
 タレコミ……というより、長い年月掛けて調べられていたため、皆の襲撃を悟られる事もなく、その組織を壊滅させることが出来ました。
 
 だけど。
 
 俺たち……いや、皆が行く前に、その組織はとある実験と称し、近くの小さな遊牧民の居る一帯をクラスター爆弾、それも対魔導師用に、魔力に反応して爆発するモデルをバラ撒きました。
 過剰とも言える火力で、ただの実験だと。あざ笑いながら。
 
 その実験が行われたのは、ほんの少し前。皆が襲撃を掛ける前だった事もあって、直ぐに動ける人。艦で指示を出してた俺が先行して現場に行きました。
 
 ……生まれて始めて地獄絵図というものを見ました。
 人型の死体なんて1つもない。有るのはバラバラになった人だったものだらけ。
 生体スキャンをしても、うまく反応はしませんでした。それでも、誰か生きていないかと。その中を探して……ようやく見つけました。
 
 重度の火傷を負った女の子が。
 直ぐに確認を取りました……が、傷が深すぎる。何よりもう助けられないと。
 いろんな可能性を模索したんですけどね。直ぐに艦につれていけば、今襲撃掛けてる時雨をここにつれてこればまだ可能性が、転移魔法を使える誰かが入れば、直接医療施設に行けるんじゃないかって。
 
 だけど、どれも不可能で。何より持たないと。
 
 だから確認を取りました。
 
 どうしたら、苦しいのを取ってあげれるか、と。
 
 そしてそれを聞いて、実践しました。
 自分に掛けるように、その子を抱き起こして、身体強化……特に痛覚を切るようにして。
 ゆっくりと、痛みを取ってあげて。すると消耗していたのもあって眠そうに瞼を何度も閉じ始めました。
 
 だけど、それは俺が離れれば直ぐに痛みが戻ってくる、所詮その場しのぎの事。
 そうしている間に、ゆっくりとその子がゆっくりと話したんです。怪我が治ったら何か遊びたい。とか、何処か行こうとしてた場所とか、将来の夢とかを。
 それらをゆっくりと聞いて、終わる頃には静かに眠りました。
 
 そこで、苦しまないように。
 

――sideフェイト――
 
「……いくら敵対したアイツラが
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