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リリなのinボクらの太陽サーガ
天空のアビス
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まだわからない以上、今のうちに対策はしておくべきでしょう」

う〜ん、シャッハの弁もわかるっちゃわかるけど、まだ自分の知識が正しいと決め付けている節が見える。ミームにどっぷり漬かった真面目人間が警戒すると、こんな風になるのか。これも……火種の一種か。
ここで下手に拒めば、彼女は一人でもエレミアの子孫を探しに行きかねない。相手次第じゃ余計な騒動になりかねないし、相手もこんな状況で圧の強い人に尋ねられたくないだろう。
やっぱり……私がやるしかないのかな。呪いと負傷で前線を退いたとはいえ、どうも私はまだゆっくり休むことが許されないようだ。……辛いなぁ……。

「それと、私は今からアウターヘブン社へ赴きます。こういうことはやはり直接会って問いただした方が確実なので」

だからシャロンに余計な刺激与えちゃダメだってば! もう、この頑固シスター! ヒトの話全然聞かないよ!?


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「……で、あんたがいきなりシェルターに来るとは、どういう了見だ?」

「クックックッ……そう疑うな。私はそこのお嬢さんへいくつか用事があるだけだ」

英雄殺しの披露の後、なぜか泣いてるように見えた狸の姿が消え、私は休憩のために一度シミュレーター室を出た。その際、見ていた者達の間で何とも言えない空気が蔓延する中、いきなりドレビン神父がトレーニングルームにやってきたのだ。

相変わらずうさん臭い雰囲気がプンプンするが、ショッピングモールの事件では彼の助力があったおかげでケイオスが飛んでこれたのだから、なんだかんだで助けられてるのは事実だ。これでも私はこの人に感謝しているのだ。

「さて、お嬢さん。要件の一つとして、ショッピングモールでの落とし物だ。今度は失くさないようにするがいい」

「あ、きよひーベル。あの時、落としちゃってからもう戻らないと思ってた……ありがとう」

気のせいか、きよひーベルの女の子が「逃がしません」と言いたげな顔に一瞬見えた。とりあえずもう落とさないように、ウーニウェルシタースに括りつけておこう。

「さて、用事の一つ目が済んだ所で二つ目は……これだ」

「これは……記録ディスク?」

ドレビン神父が手渡してきたディスクはごく一般的なものだが、表側に内容に関するであろうタイトルがサインペンでメモ書きされていた。書かれてあったのは、

「『星喰い(プラネット・イーター)』……名前からして物騒な代物みたい」

「ドレビン……どこでこの記録を手に入れた?」

「先日、次元世界用として使っていた私のコンピューターに、あるメールが送られてきた。月詠幻歌の歌姫……お嬢さんへ、添付ファイルをコピーして届けて欲しいとな」

「このディスクに入っているのは、その添
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