天空のアビス
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の会談の件は、今どうなっているのだろうね。ミッドを除く管理世界を銀河意思に譲渡……停戦協定の内容を市民に暴露された以上、管理局も何らかの対応をしなければ市民が暴徒と化するのはわかっているはず……」
「今の所、管理局に動きは無い。俺達が仕掛けを施している間も、あっちは静観していた」
「恐らく今後の対応や方針を大急ぎで検討中なんだろう。エナジー使いが全滅した以上、次の襲撃があったら一方的に蹂躙される……まさか」
今、私の脳裏に走ったのはスバルやギンガ、管理局の方に避難した市民達だ。管理局は自分達の力になるものは何でも利用する。だから避難民の中からエナジー使い、あるいは魔導師でも何でもいいから戦力になりそうな者を探し出し、アンデッドと戦わせようとしているのではないか、と。
『皆が助かるため』、『家族がどうなってもいいのか』、『お前がやらなければ全てが無駄になる』……なんて上っ面だけの綺麗事を言って脅し、他の選択肢を奪って修羅の道に放り込む。そんなことを平気でやるのが……ヒトだ。
というか三枚舌外交をしたイギリスみたいなことを頻繁にやってそうなんだよなぁ、管理局って。実際、イギリス生まれの局員いるし。それに管理世界のことだって、停戦協定と照らし合わせれば結局似たような状況になっている。あっちは子供だろうと平気で戦わせる組織だ、避難民を武器として使うことに躊躇なんてしないだろう。
「シャロン、気になるなら偵察を出そうか? 君はD・FOXの指揮官だ、命令を出す権利はあるし、誰も拒否するつもりは無いよ」
シオンもそう言ってくれたことだし、ここはゲームのミッション選択みたく考えてみよう。
1:イモータル前線基地急襲
2:残存モンスター排除
3:管理局強行偵察
う〜む……疑念だけで動くと隙を突かれる。入れ替わりの件もあるし、当分の間管理局とは距離を置いて様子を見たい。確かに避難民を案じるなら今すぐ動くべきだろうが、私自身は別に万人を救いたい訳じゃない。自分にそこまでの力があると思えない以上、時には放置や見捨てることも視野に入れている。動くなら今の想像が本当に実行された時こそだろう。
一方、モンスター排除やダンジョン攻略は早めに処理しなければならない。こういうのは放置しておくと足元が危険だし、時間に比例して被害が増える。ダンジョン攻略はナンバーズとも相談してメンバーを決めたいから……よし。
今回は盤石に2を選択しよう。だがそのためには準備が必要だ。
「ひとまずこの後の予定だけど、昼過ぎからD・FOX主導でモンスター排除に取り掛かろう。なお、このミッションは私自身の実戦訓練も兼ねるから、私のパーティにはケイオスだけ同行させる」
「ん、了解した。それで開始が昼過ぎなのは何故?」
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