激動する物語(side:吉良吉影)
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「あなた。おはよう。朝ごはん出来てるわよ。」
「あ、…ああ。」
しのぶが入って来て私にそう言った。
やはり夢か…。
「あら? こんなところに…、この写真、破れてるし、何も映ってないわ。」
「!」
しのぶが拾い上げた写真は、父が乗り移っていた写真だったモノだ。
だが無残にも真ん中から貫かれたように破れており、父は、まるでそこに最初から映っていなかったかのように消えていた。
「……これは…、バラの花? 造花にしてはよく出来てるわね。」
さらにしのぶが床に落ちていた、赤い茎の青いバラの花を拾い上げた。
あの青さは…、ミナミの目の『青』をなぜか連想させた。
ぞうか? 造花だと? あんな精巧な造花があるのか? なにかヤバい予感を感じさせる。
「とりあえず、机に置いとくわね。」
しのぶは、バラの花を机の上に置き、部屋から出て行った。
しのぶが出て行った後、私は、青いバラの花を見つめた。
鮮血のように鮮やかな茎の色は、あの夢に出てきた鮮血色の植物の根っこを連想させる。
いや…違う…、同じだ…。
この花は、あの根っこから咲いたものだ!
落ち着け! あれは、夢だったはずだ!
承太郎達に見つかり、吉良吉影として始末されそうになった夢など……、夢?
もし、もし…あれがこれから実際に起きることであるなら、私はこのままでいていいのか?
このまま過ごしていれば、いずれ、早人が何かしらの方法で承太郎達と接触し、私が吉良吉影だというヒントを与えに行ってしまうのではないか?
早人を始末しなければならないのではないか!?
いや、ダメだ! 今始末すれば、何かしら怪しまれる!
何か…、何かがあるのではないか? 早人を承太郎達へと導いた何かが!? この町にあるはずだ!
それを防がなければ、私は、やがて……。
ユルサナイ
「……貴様は…誰だ?」
ニガシは、シナイ
「質問に答えろ!!」
ワタシは、……ワタシ
「………『女』…か?」
コノ町に、イルカギリ、ワタシは、オマエを
「なるほど…、この杜王町にいるのだな?」
コ ロ ス
「やれるものならやってみるがいい!!」
その時、床から、壁から、天井から、鮮血色の植物の根っこが生えてきた。
やはり、スタンドか!
私は、キラークイーンに根っこを攻撃させた。
根は脆く、殴れば簡単に破壊できた。
だが、まったくきりが無い。無限に
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