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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第23話 機動六課のある休日、総力戦。
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「うるさい」
足に魔力を送り、一気に踏み込む。衝撃で地面が割れたけどそんなの気にしない。今はただ。ただただ、黒い侍を抑えることに集中するだけだ。
「――ッ! よかろう!」
「チッ」
銃口がコチラに向けられ、スフィアが放たれる。弾丸は2発。
それを切り落とす。
が――、その前に眼前で爆ぜた。
「響!」「兄さん!」
遠くでギンガと、エリオの声が聞こえた。爆煙が包んでいるけれど、何故か全く熱くない。
そして、煙が晴れると、俺を守るように赤いベルカの魔法陣がそこにあった。煌々と力強く。熱く。
ふと、赤い魔法陣から、火の粉が溢れる。その粉は火。火は炎に。炎は火炎に。燃え上がるように、熱く、気高い炎。
「おいおい、楽しいことをしているな。南蛮侍?」
中から出てきたのは人。管理局の支給したバリアジャケット。左右に火炎の塊を従え、杖を肩に掛ける。赤い髪に、俺より少し高い背丈。杖を黒い侍に向ける。
「ここからは俺が――楠舞煌が相手してやる。来いよ」
突然の乱入者に、俺も含めて全員の行動が止まった。目の前の煌は左右の炎をつらめかせ、首だけをコチラに向ける。
「さて、響。表は面白いことになってんだ。いけ」
「な――お前!? なん――」
瞬間、足元に紅いベルカ式の魔法陣が展開する。いや、待ってこれって……。
「いけ響。上で時雨が準備してる。速く行け。アイツは俺が確かめる」
目の前の煌が静かに。力強く言いきった瞬間、明るい地上へ転送される。周囲を見渡すと、どこかの屋上だけど……。遠くの空にはここからでも飛行用のガジェットが見える。幻影って聞いてたけど、これは……って。
「お、来たね響。さ、射出するよー」
そう聞こえるや否や、突然水で出来たバインドが体を縛る。その姿勢のまま振り向くと。普通車両程の巨大な水で出来たバリスタの様な弓を構える時雨がそこに居た。
バインドを引っ張り上げられ、弓にセットされている矢に縛られる。これはつまり……
「待て待て待て待てバカバカバカバカあかんあかんあかんあかん」
「心配ご無用。射出先には優夜が先行してるから平気。こっちには紗雪も向かってるし。じゃ、GOOD LUCK」
瞬間、空高く飛んだ。やめてとか、バカ野郎とかいいたかったけれど、風圧でそれも敵わない。というか、この数秒で色々起きすぎだろう……。
そして、目の前に廃墟ビルが映る。バインドで縛られてるし、どうしようも出来ないなーとか思っていると。目の前より強風が吹き荒れた。俺を中心に渦巻き、気がつくと射出の勢いが殺されていた。
「あ、おーいこっちだー」
視点を上に向けると、屋上に見知った白髪の奴がいた。
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