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フェニックスの卵
第三章

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「今はな」
「どうしてもですね」
「僕達はキンバリーに行かんとあかん」
「そういうことですね」
「そやからな」
「絶対に行きましょう」
「フェニックスの卵を護って」
 こうした話を夜にも話した、そのうえで。
 二人と神官そして僧兵達を乗せた空船はキンバリ―に向かっていった、モンスターも賊達も昼も夜も出没した。
 だがそれでもだ、クッツェー達は戦っていった。寝る時間も殆どなく疲労は蓄積していったがそれでもだった。
 彼等はフェニックスの卵を護っていた、見れば神官達もだ、
 卵を護って眠りもしない、それで食事を持ってきてもだ。
 受け取らない、神官の代表鳥人の彼は食事を持って来たクッツェーに対して強い声で言うのだった。
「私達は戦闘に参加していないので」
「だからですか」
「はい」
 それ故にというのだ。
「食べる必要がありません」
「ですが」
「いえ、水は口にしているので」
 こうクッツェーに言うのだった。
「ですからこの旅の間はです」
「充分ですか」
「そうです、ですから食事は」
 それはというのだ。
「戦われる貴方達がです」
「摂っていいのですか」
「遠慮もです」
 それもと言うのだった。
「全くです」
「いりませんか」
「そうしてです」
 食べるものを食べてというのだ。
「卵を護って下さい」
「そうしていいのですか」
「僧兵の人達には最初から伝えています」
 共に神殿でフェニックスに仕えている彼等にもというのだ。
「卵を護る間はです」
「お食事は」
「私達はいらないので」
「あの方々とですか」
「貴方達がです」
 こうクッツェーに言うのだった。
「召し上がってです」
「戦いの為の力をですね」
「備えて下さい、私達はここに結界を張り」
 見れば神官達は卵を護る様に座している、瞑想をする様にして結界を張る術を出してそうして卵を護っている。
「卵事態を護っていきます」
「キンバリーまで」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「皆さんは甲板におられて」
「モンスターや賊達からですね」
「お願いします、恐竜も出て来ているでしょうか」
「それはまだ」 
 こちらはというのだ。
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