第二章
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「何しろ空のモンスターが多く発生していて」
「そちらにですか」
「派遣されていて」
それでというのだ。
「我々にまで手が回りません、それでギルドに依頼を出しましたが」
「拙者達二人だけですか」
「来てくれたのは」
「では」
「はい、お辛いでしょうが」
それでもとだ、神官はクッツェーそしてアチェベに頼んだ。
「お願いします」
「それでは」
「卵は船の最深部に置き」
神官は卵のことも話した。
「そうして私達神官達が護りますので」
「拙者達はですね」
「モンスターや賊、翼竜達から船をお護り下さい」
「それでは」
クッツェーは神官の頼みごとに落ち着いた声で応えた、そうしてだった。
空船は卵を船の最深部に乗せると出発した、神官達は卵を常に護り二人は空船の甲板に僧兵達と共にいた。そうしてケープタウンを出たが。
街を出るとすぐにモンスター達が出て来た、それでクッツェーはアチェベと共に彼等に対して浮遊の術を使ってうえで。
空に出て術で戦った、そうして何度もモンスターを撃退したが。
一日で戦闘は何十もあった、それで僧兵達もへとへとになって言うのだった。
「ここに来た時よりも多いです」
「あの時よりもずっとモンスターが出没しています」
「やっぱりフェニックスの卵のせいですかね」
「賊も多いですし」
「そうですね、フェニックスの卵は貴重なものです」
クッツェーは彼等と共に食事を摂りつつ述べた、アチェベも一緒である。
「ですから」
「モンスターも惹かれて来て」
「賊も狙って来る」
「そういうことですね」
「自然と」
「そうかと。五百年に一度自らの身体を焼き」
クッツェーはそのフェニックスのことも話した。
「そしてです」
「そのうえで、ですよね」
「また生まれ変わる」
「その亡骸から卵が出て来て」
「その卵から新しいフェニックスが出て来る」
「そうですよね」
「はい、神殿に辿り着けば」
キンバリーにあるそこにというのだ。
「必ずです」
「新たなフェニックスが誕生する」
「卵から還りますね」
「そうなりますね」
「その時に」
「はい、だからこそ」
それでと言うのだった。
「何としてもです」
「ですよね、キンバリーにまで行きましょう」
「何かと大変ですが」
「フェニックスの卵は貴重です」
「それを狙ってモンスターも賊も来ますが」
「全部退けていきましょう」
「それしかないしな」
アチェベは茶を飲みつつ応えた、飲んでいる茶はイギリス風のミルクティーだ。この世界の南アフリカでもよく飲まれている茶だ。
「今は」
「そうですね」
「フェニックスの卵を届ける」
「それが今の拙者達のやるべきことで」
「その為にはな」
まさにというのだ。
「迫る
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