青いバラの眠り姫(side:ジョセフ)
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分かっておる。この青いバラの花がミナミのスタンドが生み出した他人の寿命を凝縮した物であり、スタンドであることも。
たった1年だけとはいえ、花京院達の命を救ってくれたことも知っておる。
それをおぞましいと思うことは、ミナミ自身をおぞましく思うことと同意義じゃということも。
じゃが…、それでも、この鮮やかな青いバラの花に嫌悪を感じずにいられんのじゃ。
分かっておる! 実の娘のスタンドを否定するなんて、してはいけないのに!
実の親として……、なんと愚かしい…。
「……ん…。」
「ミナミ?」
「ミナミ!?」
ミナミがうっすらと目を開けた。
「ミナミ! ミナミちゃん! わしが分かるかの!?」
「………ガ、サ…。」
「?」
「ニガサナイ……。ニガサナイ……。」
「ミナミちゃん…?」
「……ミナミ…じゃねぇな?」
「!?」
「ワタシは、ワタシ…。枯レル…マデに…、必…ズ…。」
「ミナミちゃん? ミナミちゃん!」
ミナミがまた眠ってしまった。
「ブルー・ブルー・ローズ…。ミナミを支配しているのか?」
「なっ…。」
「ミナミ…、何をした? この状態は、お前の意思か?」
ミナミがこんな状態になることを望んだというのか!?
「…なんとなく、見えてきた気がするぜ。ミナミは、何かのトリガーを引いた。おそらくは、その理由は…、“裏切りへの報復”。」
「ほ、報復…。」
「ミナミは、ブルー・ブルー・ローズに精神力の全てを明け渡すことで、吉良吉影に対して報復をしようって腹だろう。ったく、とんだ眠り姫だぜ。転んでもただでは起きないところは、ジジイ譲りか?」
「!」
オーノー! そんなところが似なくてもよかったわい!
しかも、こんな命がけで!
つまり、それほどにミナミの怒りも悲しみも巨大だと言うことじゃな…。
うう〜〜〜む…、支援すべきか…、止めるべきか…。しかし、やはり命を削ってまですることじゃない!
「承太郎、早く吉良吉影を見つけんとな!」
「ああ、分かってるぜ。」
娘の手を血で染めさせてなるものか!
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