第七章
[8]前話
そのうえで酒に馳走を楽しんでいると。
アチェベの手にあるものが出て来た、ここで彼の心に声が語り掛けてきたのでその言葉をそのままクッツェーに話した。
「これはオロルンのネックレスや」
「この辺りの神の一柱ですね」
「そうだ、それでな」
アチェベはムニエルを食べつつクッツェーに話した。
「これは僕の政治力を上げてくれてしかもあらゆる、術や特別な攻撃に耐性がある」
「優れたお守りでもありますか」
「これはええもんや」
「確かにいい神具ですね」
「そしてな」
アチェベはさらに話した、自分の心に語り掛けてくる言葉を。
「僕自身神託を適えて」
「そしてですね」
「全体0的に一回り強うなった」
そうもなったというのだ。
「有り難いことにな」
「それもいいことですね」
クッツェーはアワビをフォークとナイフで切って口の中に入れつつアチェベに応えた、このアワビも実に美味かった。
「まことに」
「そやな、それでな」
アチェベは今度はワインを飲んでさらに言った。
「僕等はな」
「これで終わりやないですね」
「そや、神託が本来の仕事やない」
「それは通過点で」
「この世界を救う」
このことがというのだ。
「僕等の目的やからな」
「これでよしとせずに」
「さらにやってくで」
こう言うのだった。
「ここで飲んで食べて」
「その後で」
「次の場所に行こうな」
「そうしましょう、それが拙者達がこの世界ですべきことですから」
「そうするで」
こう言ってだった、アチェベはまたワインを飲んだ。今は飲み食いを楽しんでいる。だがその目は既に次に行くべき場所を見据えていた。
天災少年 完
2019・7・25
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