第五章
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「それでや」
「それで?」
「術の属性が強くてもな」
例えそうであってもというのだ。
「弱点があるやろ」
「金属のかよ」
「そや、それでや」
アチェベはここでだった。
強酸系の術をタロスに向けて放った、するとその部分が忽ち腐食した。彼はそれを見て少年に言った。
「術の属性があってもな」
「それでも酸にはか」
「金属故に弱いやろ」
それでというのだ。
「ここはや、それを使うんや」
「強酸を放ってか」
「雷もええがこのタロスは耐性があるやろ」
少年が雷を放っても効いていないのを見てだ。
「そやからな」
「ここはか」
「毒や、こうしてな」
ここでだった、アチェベは。
アルケミストの術である猛毒の霧を出した、すると。
タロスの巨体全体を忽ち猛毒の霧が覆った、毒の術が強酸の属性なのだ。その毒霧が巨人の全身を瞬く間に蝕んでいってだった。
すぐに動きが鈍り全身が腐食してだった。
まず右手が落ちた、腐食の結果。そして左手も落ち。
全身が腐食しきって崩れた、後はマグマが流れ出たがアチェベはそれは水と氷の術で一気に冷やして流れ出ての難を収めた。
全てが終わってだ、アチェベは少年に話した。
「落ち着けばな」
「それでか」
「そや、戦い方もわかってな」
それでというのだ。
「確実に勝てる、そしてな」
「そして?」
「仲間と協力すれば」
パーティーの彼等と、というのだ。
「余計にや」
「よく戦えるっていうんだな」
「今みたいにな」
「俺は今までは」
「確かに強い」
アチェベも認めることだ、このことは。
「けどな」
「それでもっていうんだな」
「その強さもな」
それもというのだ。
「頭に血が上って向かうだけやとな」
「一人でか」
「それやと限りがある」
こう彼自身に言うのだった。
「そやからな、これからはな」
「落ち着いて仲間と協力してか」
「戦うんや、そうしたらな」
「今みたいに戦えるんだな」
「こんなとんでもない奴でも勝てる」
一人では敵わない相手でもとだ、アチェベは少年に話した。タロスを倒した時にはもう他のモンスター達も倒されていて。
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