57部分:穏やかな夜にはその六
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「カレーの王様!?」
「随分変なタイトルだな」
「タイトルは適当につけたんだよ」
こう答える正道だった。
「曲だけ作ってタイトルと歌詞はそれからやったんだよ」
「作詞作曲が御前か」
「また随分と滅茶苦茶だな」
「あん!?俺は普通にやってるぜ」
皆のからかいの言葉に対して平気に返す。
「俺の曲に俺が詞をつけるのはな」
「っていうかあんた作詞できたの」
「それ凄い信じられないんだけれど」
「作曲だけでも信じられないんだけれどな」
皆あからさまに随分と突っ込んできた。
「タイトルまでなんてな」
「しかしまあ」
皆の言葉はまだ続く。
「無茶苦茶なタイトルだよな」
「何考えてそんなタイトルにしたのよ」
「だから適当なんだよ」
少なくともやる気というものがあまり感じられないタイトルなのは確かだった。あからさまにカレールーの商品名から取ったものがわかるものだった。
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