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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第20話 続・調査任務と、お話、そして強制終了
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の主な研究は生物……もっと言えば、人を治すための研究。

「……とある事でその2人を調べていた。非人道的な研究の疑い、違法薬物、罪状はたくさんあった。だから、直接訪ねた」

「……」

 思い出すのは2年と少し前、これだけ疑いがある以上、直接訪ねたほうがいいと、当時の私は考えた。礼状を持って雪と氷に包まれた管理外世界に赴いた。

「確かに違法薬物は合った。でもそれは誰かが罪を被せるために。戦闘機人と呼ばれる人のデータも合った。誰かが送りつけたものだけど」

「……ッ」

 あの日、私は沢山調べた。大量のデータを、書籍を片っ端から全て。でも、調べれば調べるほどあの人達は。

「びっくりするくらい何もなかった。強いてあげれば、プロジェクトF。それの派生を作ろうとしていた。いや作らされようとしていたくらいだった」

 生命操作技術、プロジェクトF.A.T.E。だけど、人の体を作ることは出来ても、魂を作ることは出来ない。けど、その人達は。

「そのプロジェクトFをベースに何をしてたと思う? びっくりするよ。子供を作れないお母さんの為に不妊治療にあてるんだって」

 並外れた技術に、他の追随を許さない頭脳とまで言われていた2人。きっとその気になれば人を作り出せたかもしれないのに、その人達はしなかった。
 理由を聞いて驚いたなぁ。同一の人を作れるわけがない。心まで複製出来たらそれは神様だけだって。だから、私たちはそれを断り続ける。これからも、ずっと、と。

 もう一度最初から、この2人の経歴を調べ尽くした。するとどうだ? なんてことはない、同じ研究員からの嫉妬や妬み、優秀なのに、それ以上を目指せるのになぜしないんだって当てつけにされた。

 その日から私はこの夫婦と連絡を取り合うようになった。そして、ある日に聞いた話が、遺跡で子供がポッドに入っていた、それを救助したと、連絡が来た。

 だけど、コチラの事情でそれ以降連絡を取れなくなった。

 そして、1年前、2人を訪ねようと思って調べたけど――

「……もう居なくなっていた。私があの2人の無実を証明するはずだったのにおそすぎた。そして、気づかなかった私もバカだった」

 ウィンドベルと風鈴。こんなにわかりやすい言葉遊びに私は気づかなかった、あまりにも安直すぎるんだ、今更ながら違和感すら持たなかった自分に腹が立つ。

「だから、流。私にアナタの事を聞かせてほしい。私にはあの人達の無実を証明しなきゃいけない訳がある」

 完全に力が抜けたのを確認する。これで話し合いの体制は整えられたのかな。

 と言うか、後ろでガン見してるアイツは何一つ助け舟を出さなかったことに腹が立つ。流と同じ顔なのにこうも違うとは。
 
「……わ、たし……は」

 
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