二度目の死
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、仗助さんの姉ちゃん、好きだど。」
「ふふ。ありがと。」
無邪気に笑ってそう言ってくれた重ちー君って、可愛いね。
「し〜げ〜ち〜〜〜?」
「うぉ!?」
「こら、仗助!」
「なに、姉ちゃんにちゃっかり好きとかいってやがんだ、こらぁ!」
「やめなさい! この馬鹿弟!」
「ぐぇ!」
重ちー君の襟首の後ろを掴む仗助の横腹を殴っておいた。
まーったく、この弟は。
その後、重ちー君に謝っておいて、重ちー君が中等部の体育館準備室に行けば、体育教師がこっそり飲んでるお茶とコーヒーとかがあると言っていて、一緒にお昼食べないかと誘ってくれた。
ふふふ、なんか悪いことしてる背徳的な気分になるね。それも良さそうだから一緒にお昼食べることにしました。
そういえば…、なんか覚えのある視線を感じたので振り返ったら、そこには誰もいなかった。
「どうしたど?」
「いや…ごめん。なんでもない。」
私は、重ちー君と別れ、仗助達と一緒にお弁当を買いに行きました。
そして、約束通り、こっそりと中等部の体育館準備室に。
「来たよ。」
「待ってたど。コーヒー持ってきてあげるど。」
「ありがと。でも苦いのダメだから、砂糖とミルクいっぱい入れてほしいな。もしくは、お茶。」
「俺らの茶も頼むぜ。」
「なんで、お前らもいるど?」
「いいじゃねぇかよ。減るもんじゃねぇし。」
「ん?」
見ると、重ちー君のサンジェルマンのサンドイッチが入った袋の周りに、ブルー・ブルー・ローズが!
「ああー! おらのサンドイッチに変な根っこが!」
「ダメ、重ちー君! アレに触ったら!」
「コラァー! 誰か準備室にいるな!」
「げっ! 体育教師だど! さ、サンドイッチ…。」
「諦めろ!」
私達は、入って来た窓から逃げました。
***
side:重ちー
変な赤い根っこのせいで、おらのサンドイッチが…。テリヤキサンドイッチが…。
けど、だいじょうぶだど! おらには、ハーヴェストがいるだど!
だけど、体育館準備室にはなかったたど…。体育教師が持ってたかど?
そしたら、なんでか知らない人がサンドイッチの袋を持っているのをハーヴェストが見つけたど。
おらは、サンドイッチを盗んだやつを追いかけて行ったど。
なんか、不気味な奴だど…。
でもそれよりサンドイッチだど!
「取り上げろ! ハーヴェスト!」
おらは、ハーヴェストにサンドイッチの袋を取り上げさせようとしたど。
知らない人は、必死で袋を掴んでて……、袋が破れたど。
女の人の…手首が出てきたど。
サンドイッチじゃなかったど。
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