俺の姉ちゃんが!?(side:仗助)
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「ね、ねえ…、マズいんじゃないの? やめたほうが…。」
「っるせーよ、康一ぃ!」
「静かにしろって、気づかれるぞ?」
俺達は、今、姉ちゃんを追跡中。こっそり、コソコソと。
いつになく髪型気にしたり、鏡と睨めっこしてるから変だとは思ってたんだぜ〜?
でよ〜、気になって見てたら、洗面台使うのかって聞かれてつい頷いちまって、姉ちゃんがどいた。そん時に姉ちゃんの奴、文通の手紙を置き忘れてやがったんだ。
「で…、見ちゃったの?」
「…見た。」
「よくしばかれなかったな…。」
「見たのは内緒にしてる。バレたら、げんこつ確実…。」
「そ、それで?」
「……全部はよーく見てないけどよぉ…、会いたいって書いてあったのはしっかりっと見たぜ。」
「お、男ぉ!? おめーの姉ちゃんのミナミに!?」
「いや、まだ確定じゃねぇけど…。」
「けどさ…、鏡と睨めっこって、完全に異性の人に会いに行く感じじゃないの?」
「姉ちゃんが! 俺の姉ちゃんが!!」
「落ちつけ、仗助!」
「ご、ごめん、仗助君! まだ決まったわけじゃないよね! そうだよ、うん!」
くっそー! もし男だったらどうすんだよ! 康一め!
俺達は、姉ちゃんを見失わない程度の距離を保ちながら姉ちゃんを尾行した。
やがて、見たこともないこじんまりした、家を改装して喫茶店にしましたって感じの隠れ家みたいなとこに姉ちゃんが入って行った。
「お〜、こんなとこあんだな。よっぽど通じゃないと知らないってとこだぜ、こりゃ。」
「くっそー! この店の感じじゃ、入ったらカウンターしかないと見たぜ! 中の様子が見えねぇ! 康一、エコーズ、出せ!」
「ええー! なんでそんな盗聴みたいなことしなきゃいけないの!?」
「仕方ねぇだろ! 遠距離で、んなことできるスタンドっつーたらお前のしかないんだつーの!」
「ミナミさんのことが心配なのは分かるけど、もうちょっとお姉さんのこと信用してあげたら?」
「俺はなぁ、姉ちゃんに変な虫が付かねぇか心配で心配で仕方ねーだけな・の!」
「まあ、あれだけナイスバディじゃな…。」
「お〜く〜や〜す〜?」
「ばっ…! ちげぇよ! 誰が見たってそう思うじゃねぇの!? なあ!?」
「僕に話を振らないでよ!」
俺らが店の前でギャーギャーやってると、やがて戸が開きそうになり、大慌てで建物の隙間に逃げ込んだ。
「…どうしたのかね?」
男!? それも年上と見た!
「いえ…、今さっき、うちの馬鹿弟が見えたような気がして…、気のせいでした。」
ば、馬鹿弟って…、姉ちゃ〜ん…。俺、泣くぞ。
「ここのコーヒーや紅茶もいいが…、そろそろお昼だ。私がいつも行くところ
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