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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第18話 不安とデバイスと
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退せよ。そう声が聞こえたと同時に、何かが私の目の前を覆った、瞬間、轟音と衝撃に襲われる。
 


 ――――


「……はぁ」

 ため息が漏れる。また、この夢だ。機動六課に来て何度目になるか分からない。

 備え付けの小さな冷蔵庫からミネラルウォーターを一本取った。ふと、ベッドに視線をずらすと、寝汗で人の形になっていた。ミネラルウォーターを口に含む。冷たくて美味しい。

 時計を見ると朝の訓練まで、まだ時間はある、だけど、二度寝をするには少ない。汗でぬれた衣服を着替えて、ベッドのシーツを取り換える。不意に涙がこぼれた。
 あの日のことを思い出す、その度に涙が溢れる。大きな失態を犯した私を……、あの日生き残ってしまった自分を許せない。

 弱いのは嫌だ、誰かが傷つくのは嫌だ。そう考えて自分は前に出る事を決めたのに。
 ホテル・アグスタで自分は敗けた。六課の足を引っ張った。挙句の果てにはしばらく医務室で缶詰にされて何もできなかった。身を案じてくれたんだろう。だけど、それはきっと――

「もっと、強く……でも、どうすればいい?」

 緋凰さんの様な……いまだ全力を出していないあの二人のような、機動を自分はできない。ランスターさんの様な、指揮や予測を自分はできない。ナカジマさんのようなタフネスもない。モンディアルさんの様な速度も、ルシエさんのブーストの強さも生かせない。

 今の自分は、体が覚えてる(・・・・・・)事をなぞっているだけの不完全な状態。その結果があの敗北だ。
 研究所にいたという過去を思い出せない。だからこそ、自分は何なのか、いまだにわからない。

 加えてここ最近は変だ。私の知らない情報が溢れてくる。知るはずない場所から湧き上がる。
 緋凰さんとハラオウン隊長の戦いを見た時も、思った。最後のあの激突の時に使用された居合術。私はあの太刀筋を、その流派を知っている。

 ――御神流。私の流派の根っこの名前。

 どこからかそう聞こえた。知らない女性の声で。だけど、酷く懐かしくて。それが何なのかわからないから、怖い。

 ふと視線を窓へとむけると、朝日が差し始めた。そろそろ訓練の時間だ。そう考えて、休止状態のギルを起こす。本当はアークも側に置いておきたいけれど、まだ修復に時間が掛るそうだ。
 さぁ、今日も足を引っ張らないようにしないと――――

 


――side響――

 108部隊……というより、ギンガと共同捜査をする前は何時もの朝練に参加。
 ここ最近の訓練が、徐々にしんどくなってきたらしく、最近ティア達4人が毎回毎回屍みたいになっている。まぁ、なんとなーく予想はつく。特にティアがなんとなくでも……いや、無いな。最近の訓練の量で思考が死んでる。多分そんなこと考え
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