イタリア料理
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私が殺しちゃったのに。彼は私を一回も責めなかった。
そうして、私達は、イタリア料理屋さんに向かった。
***
こじんまりした店が見つかりました。
本当に小さな店です。
しかも外に置かれたメニューの看板には…、本日の料理“お客様次第”と、謎の書き込みがされていた。
「さ、入ろうぜ!」
「う〜ん。仗助、どう思う?」
「不味かったら文句言って帰ろうぜ。」
「おーい、入ろうぜ。」
「分かってるって。」
っというわけで、入店。
チリーンっと扉の鈴が鳴る。
店の雰囲気は…、とても良い感じ。テーブルは、二つしかにけど、綺麗だし、飾りもステキだ。オシャレすぎず、遊び心を感じさせる。
「いらっしゃいませ。」
そこへ、シェフ姿の外国人が億の扉から出てきた。
「あの、外国人さんすか?」
「見れば分かるだろ?」
「し、…シニョール。ワタシ、イタリア人です。トニオ・トラサルディーといいます。トニオと呼んでください。」
意外にもスラスラと、ちょっと片言交じりに日本語を話すトニオさん。
「こいつはハッピーだぜ! 本場もんのイタリア料理が食えるのかよぉ〜〜!」
億泰君、すっごく喜んでる。
イタリア料理って美味しいって聞くし、これは期待大かも。
「なに食うかな? さっそくメニュー(献立表)見せてくれよ。」
「メニュー? リスタ(献立表)のことですか? ……そんなもの、ウチにはないよ…。」
「えっ?」
「料理の献立はお客様次第で決定するからです。」
っと、トニオさんは笑顔で言う。
でも変なの…。メニューがないだなんて。
その理由は間もなく分かる。
「ワタシがお客を見て料理を決めるというコトです。」
「なんじゃあ、そりゃ〜〜〜!? おめーんとこ客の食いてーもん食わせねーっつぅーのかよーーー!?」
「フゥーむ。」
するとトニオさんが、億泰君の手を見た。
「アナタ…、昨日、下痢しましたネ?」
「えっ!?」
「アナタ、腸の壁が荒れてイマス。それに睡眠不足です。4時間ぐらいしか寝てませんデスね? 目が腫れっぽいハズでス……。そしてそちらのお嬢さん…。」
「私?」
「整髪料でゴマカしていますが…、髪がとても荒れていますネ。頭皮の調子が悪いのでショウ。」
「な、なんで…。」
最近、髪の仕上がりが悪くて誤魔化してたのは確かだ。
このほかに、トニオさんは、億泰君の左手を見て、水虫があることと、虫歯が2本、そして肩がこっていることを言い当てた。
それから私の胸が最近張っててたまに痛いことと、生理痛が酷くて鎮痛剤で誤魔化していることまで言われた。
びっくりしている私達に、トニオ
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