虹村兄弟 その3
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せる…でも…。
完全に失われた命までは…。
「兄貴? 嘘だろ、なあ、嘘だって言えよぉぉおおおおおお!!」
億泰君が、目を開けない形兆の胸ぐらを掴んで揺すった。
二人の家族を失った億泰君の嘆きの声が、ボロボロの空き家に響き渡った……。
「…ぅく…、兄貴は…、死んで当然の男だ……。真っ当に生きれるはずがねぇ、宿命だった……。でもよぉ…! でも兄貴は最後に! 俺を庇ってくれたよなあ〜〜〜〜!? お前ら、見ただろぉ〜〜〜!?」
「……ああ。確かに見たよ。おめーの兄貴は、おめーを庇ったよ。」
私は…、なにも出来ませんでした。
形兆と億泰君のお父さんだったモノの傍に落ちている、一輪の青いバラの花が不気味に、鮮やかに咲いていた。
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