アンジェロ その3
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「わっ!」
私は咄嗟に仗助を突き飛ばした。
なぜなら、仗助が振り返ろうとしたとき、そこには加湿器が置かれていたからだ。加湿器の蒸気がもろに私に当たった。
「姉ちゃん!」
けど、アクアネックレスは、襲ってこなかった。けれど、湯気がうっすらとアクアネックレスの形になる。
「てめぇ!」
仗助と空条さんが蒸気から離れる。そのため私は蒸気に閉じ込められたような形になった。
『クヒヒヒ! クカカカ! この蒸気の中に閉じ込めた、てめーの姉ちゃんを助けたいだろ? いー顔してんぜ、今。』
「ぐっ…。」
「抑えろ、仗助!」
私を助けに来ようとする仗助を空条さんが押さえた。
『しっかしよぉ。い〜い身体してんよなぁ。こうまさぐりたくなるぜぇ。』
「えっ? うひゃっ!?」
アクアネックレスが、スルリと私の胸の隙間に入って来た。なんか胸の中モゾモゾされる! 気持ちワル!
「てめぇぇぇ!!」
『おいおい、動くとおめぇの姉ちゃんの子宮に入ってそこからぶち破ってやっていいんだぜぇ?』
「ぅうぅ…!」
まるで全身舐め回されてるみたいだ! 気持ち悪い、気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!!
私が耐えられなくなり、征服を左右に破ったときだった。
私の征服の下に着ていたシャツから、ブワッ!と鮮血色の木の根っこが生えてきて、アクアネックレスを私から引き剥がして絡み取っていた。
『なんじゃこりゃあああああ!?』
「…えっ?」
「こいつは!?」
「ミナミのスタンド!?」
『うげぇえええ!』
ウネウネとタコの足みたいに蠢く根っこが血管みたいにアクアネックレスを包み込み、そこから青いバラの花が何本も咲いて、赤い茎ごと落ちた。
『はなしやが…!』
「……どうやら、てめぇ…、ソイツに捕まってっと…。」
『ハッ!?』
「水蒸気に混ざれないみたいだなぁ!』
怒りの表情を浮かべた仗助がスタンドに瓶を持たせて、アクアネックレスを殴った。
赤い木の根っこに捕まっていたアクアネックレスは、抵抗できずそのまま瓶の中に収まった。
「姉ちゃん、だいじょうぶか!?」
「近づくな、仗助!」
「へっ? うぉ!」
な、なんで!?
赤い根っこが仗助をムチ打つように動いて、仗助の顔をかすめた。
かすめた時にできた僅かな傷口から、赤い芽が出てきて、あっという間に青いバラの花が咲いた。
「ミナミ! スタンドを止めろ!」
「で…できない…。」
気がつけば、部屋中から赤い根っこが出現して、へたり込んでいる私と、立っている仗助と空条さんに迫った。私はなぜか足に力が入らなかった。
「やめて…、お願い、やめて!!」
明らかに仗助と空条さんを
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