アンジェロ その1
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「あれ? なんだろ、この人だかり…。」
「これじゃあ通れねぇな。」
いつも通る場所に人だかり。そしてパトカー。なんか察しが付いた。
事件だ。
「あの、何があったんですか?」
私は、近場にいる見物人に聞いてみた。
聞けば、強盗が人質を取って立てこもってるそうだ。
すると立てこもり先のスーパーの出入り口から、犯人と人質が出てきた。
うん…、あの目、完全にイッてる。刺激すれば人質の女性は助からないだろう。
私達は、できる限り犯人と目が合わないように下がったんだけど……。
「そこの変な頭したガキィ! 車から離れろっていってんだろ! 殺すぞ、ボケッ!」
「あ! ……も、もしかして、やな予感…。」
「うん。地雷だよ。」
同級生の男子、広瀬君が仗助の顔を見上げて青ざめてた。
「じょーすけ、人質の傷は残さないようにね。」
私は念のためそう言っておいた。聞いてるかどうかは別にして、仗助がそんなヘマしないないはずだけど。
「えっ、えっ!? 止めないんですかぁ!?」
「まあ、みてなさい。だいじょうぶだから。たぶん。」
「たぶんって、…うわーー!!」
広瀬君がムンクの叫びみたいになってるけど、気にしな〜い。
とかなんとか言ってる間に、犯人と人質の方に行ってる仗助。
仗助の異常さに犯人臆してるね。まあ、そりゃそうだ。
逆上した犯人は、ついにナイフを人質の女性に突き刺そうとした。
その瞬間、仗助のスタンドの拳が、二人の腹を、貫いた。ボコォっとね。あ〜、痛い痛い。
スタンドの腕を引き抜き、仗助は人質の女性の人を奪い取った。腹には一切傷は無い。
そう、これは仗助の力。4歳の時に、仗助を殺そうとしたアレだけど、大人しくなってから仗助の助けになっている不思議な力。
で……、犯人の方だけど、あらら〜、ナイフがお腹の中に。もちろんこちらも傷は無いけど、ナイフがお腹の中に埋まってる。刺さってはない。ああなっちゃったら、外科医にでも取ってもらわないとね。
すると、犯人の目がギョロギョロとおかしく動き出した。
「?」
そして犯人の口の中から見覚えのある顔がズルズルと出てきた。そして犯人が倒れる。
『グググ〜、グ〜。こんな所に! オレの他にスタンド使いがいるとは! この男に取り憑いて気分良く強盗してたってのに…、よくも邪魔してくれたな……!』
「こいつ…あの写真の…!」
残念ながら、アレは、私と仗助にしか見えてないらしい。……スタンド使い?
犯人の口から出てきたスタンドは、ズルズルと、這い、歩道の下の排水溝に入って行った。
『これからは、おめーを見てることにするぜ。おれはいつだって、どこからか、おめーを見てるからな……ククク
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