第六章
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「これはせめて」
「報酬はやな」
「こうしたことは絶対にお金払うものだって」
少女はファラに真面目な顔で話した。
「聞いてるから」
「それでやな」
「契約っていうの?そういうのって」
少女は頭の中で難しい言葉を言っていると思いつつファラに話した。
「お金は絶対に払うものだって」
「そやな、それは」
ファラもその通りだと返す。
「こうした時はな」
「だから」
「そやで、それはな」
絶対にとだ、ファラも答えた。
「はっきり言うたらな」
「それじゃあ」
「頂くわ」
ファラは少女ににこりと笑って答えた。
「喜んで」
「そうしてくれるのね」
「お人形は返ってきたし」
その人形は少女のすぐ傍に置いてある、そこに静かに座っている。
「それやったらな」
「うん、是非ね」
「報酬頂くわ」
ファラはにこりと笑ってそのうえで少女から報酬を受け取った、彼女の数ヶ月分のそれは確かな重みがあった。
それからギルドに依頼が終わったことを報告してだ、そうして。
ファラはシルビーナに依頼を終えることが出来たことを祝って彼女を街の居酒屋に誘った、そこでだった。
海老やドラド、貝等をレモンで味付けしバナナチップスやポップコーンを砕いて入れてさらに味を加えたセビーチェにクミン等のスパイスで味付けし野菜も入れたチキンライスであるアロス=コン=ポジョにアボガドを使ったサラダ、亀の肉のスープであるサラバトカ、牛や羊、鶏に豚と様々な家畜の内臓を入れたシチューであるウチュマンガ、デザートにバナナクレープを注文し酒にはビンガを頼んだ。
そうして飲み食いをしていると。
ファラの手にあるものが宿った、そしてファラは自分の心に語り掛けてくる言葉をそのままシルビーナに話した。
「ロマニーのタロットカードや」
「これまた占いのもんやな」
「それだけやないで」
使えるのは占いだけではないとだ、ファラはウチュマンガを食べるシルビーナに対して笑って話した。
「武器にもなる」
「投げてやな」
「しかも必ずあたいの手に戻って来る」
「投げても減らへんか」
「そや、大アルカナだけやなくて小アルカナもな」
そちらもというのだ。
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