第三章
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「木で出来ていて帽子は赤くて」
「帽子は赤やな」
「それでお鼻が高いの」
「ピノキオか」
シルビーナはここまで聞いてこの童話の主人公の名前を出した。
「要するに」
「そやな」
ファラもシルビーナの言葉に頷いた。
「外見は」
「大体わかったな」
「ほなやな」
「これからそのカメダロスのこともな」
「調べるか」
まずは敵を知れ、この鉄則からだった。二人は戦いをはじめた。すぐに街の者達にこのカメダロスの話を聞くと。
まだ子供である少女は知らなかったが実に評判の悪い男だった。ファラとシルビーナは調べ終わってから喫茶店で嫌な顔で話した。
「早速な」
「嫌な思いしたな」
「ほんまにな」
ファラはシルビーナに答えた。
「とんでもない奴やな」
「この街きってのゴロツキやな」
「ほんまにな」
実際にと言うのだった。
「そう思うな」
「私もな」
「マフィアの中でもな」
「下の下以下や」
「そこまでの奴でな」
「ファミリーで麻薬の密売やって」
「悪どく儲けてるな」
「いつも悪いことを企んでる」
ファラはその顔に嫌悪をさらに込めて話した。
「そんな連中や」
「あの娘が見たんはそのカメダロスのアジトの一つやな」
「そこに入ってんか、お人形は」
「悪事ばかり企んでる連中の中に入る」
「お人形が勝手に」
「そやったら何や」
「何やっていうんや」
それこそと言うのだった、ファラにしても。
「一体な」
「絶対に何かあるやろけど」
「さて、何か」
「それを今から確かめに行くか」
「そうしよか」
ファラはシルビーナに強い声で言ってだった。
そうしてそのアジトに向かった、アジトには柄の悪い者達が詰めていて二人が部屋い入るとすぐにだった。
二人を取り囲んで問答無用で攻撃してきた、ファラはその状況を見てシルビーナに対してまた言った。
「またや」
「嫌な気持ち味わってるな」
「ほんまにな」
こう言うのだった。
「入っていきなりか」
「それはやな」
「もう殺しにかかってるからな」
「これまた嫌な気分になるな」
「こんなんされるとな」
どうかとだ、ファラは言ってだった。
ならず者達を氷の術を出して全員凍らせた、それで戦いを一瞬で終わらせてそうしてシルビーナに言った。
「まだな」
「すっきりしてへんな」
「全然や」
見れば顔は不機嫌なままだった。
「ほんまにな、しかもな」
「しかも?」
「あたい等急にや」
こうも言うのだった。
「小さくなってへんか」
「言われてみれば」
実際にとだ、シルビーナも答えた。
「家の中が急に大きくなったわ」
「これは何や」
「何がどうなった」
「お人形位の大きさになったな」
「大体二十センチ位の」
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