400年の時を超え
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見ればメインマストに背中を預ける形で居眠りをするゾロの頭髪は僅かに燃えていた。
「剣士さん、今すぐ起きないとマリモになっちゃうわよ」
ロビンは手元のタオルでゾロの頭の火を鎮火させ、読書を再開する。
ゾロの頭は僅かに焦げ、毛先が丸みを帯びていた。
その後、シャンディアと神官達の戦闘に加わるべく上空を飛翔していたガン・フォールがその様子に気付き、相棒のピエールと共に降下してくるのであった。
▽▲▽▲
神の地・神の社から神官達が立ち去って数刻
スカイピア神兵長"ヤマ"は己の部下である神兵達に指示を飛ばしていた。
「指示は以上だ。エネル様のご期待に応えるべく、シャンディアを含む青海人達を一人残さず殲滅するのだ!」
ヤマの言葉に"スカイピア神兵50名"が雄たけびを上げ、賛成の意を示す。
「その必要はない」
しかし、突如、その場に神・エネルが僅かな放電と共に姿を現した。
エネルの登場にヤマを含める全員が膝を折り、こうべを垂れる。
「青海の猿共が此方に敵対の意志を見せない限り、放っておけ」
青海人は極力無視しろ、それが神であるエネルの意志だ。
ヤマ達が対処すべきはシャンディアの連中であると言外にエネルは語る。
「もっとも奴らが我らにとって障害になる存在だと感じれば、即刻始末しろ」
「承知致しました。しかし、エネル様がそう仰る理由とは?」
ヤマの疑問の声に対し、エネルは尋常ではないプレッシャーを放つ。
ヤマの部下の神兵達は震えあがり、ヤマとエネルの遣り取りを見守ることしか出来ない。
「神の地は奴ら、神官に任された地だ」
「此度の青海の猿共の件は、神官である奴らの不手際が招いた事態に他ならない」
「奴らの不手際は奴ら自身で刈らせろ!!」
神官であったシュラとサトリの存在など不要、エネルは敗北した部下に一切の期待などしていなかった。
スカイピア神兵長ヤマはその非情さに身震いし、自分も見限られることことがないように一層身を引き締める。
「私はこれから取り掛からねばならぬことが山程あるのだ」
方舟マクシムの完成、それが目前にまで迫っているのだ。
長年の待望が成就する時は近い。
加えて、此度の青海人の中には予想外の珍客がいる。
正に神の思し召しかの如く運の悪い時に空島観光に来訪したものだ、エネルはそう思わざるを得ない。
いや、私にとっては正に僥倖か……
「遠慮などいらん。一匹も逃すことなく、徹底的に破壊しろ」
「この"神の社"の様にな」
エ
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