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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
400年の時を超え
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 三丈鳥フザはエンジェル島より飛翔する。
 クリケット、ショウジョウ、マサラをその背中に乗せ、フザは生贄の祭壇へと帰還していた。

「いやー、すまねぇな、お前達」
「俺達もこの鳥に乗せてもらって」
「世話を掛けるな」 

 クリケット達はフザの背中に乗り、神の地(アッパーヤード)全土を見渡す。
 クリケットは終始、神の地(アッパーヤード)の大地を何かを探る様に見下ろしている。

「……」
「クリケットさん、ずっと神の地(アッパーヤード)を見下ろしていますが……」
「おやっさん、さっきからずっと神の地(アッパーヤード)を見渡してんだ」
「俺達は空気を読んで、黙ってんだよ」

 恐る恐るといった様子でビビはマシラとショウジョウに尋ねる。

「やはり空島に何か感じるものがあるのでしょうか?」
「ああ、多分な」
「おやっさんが追い求めてきた"黄金郷"が存在しているかもしれねェからなァ」

 ビビの髪が風になびく。
 
「まあ、少し寂しいがなァ」
「おやっさん、早く戻ってきてくれェ〜」

 マシラとショウジョウは寂し気にクリケットを見詰め、いじけた様子を見せた。
 彼らはクリケットのことが大好きなのだと感じ、ビビは笑う。
  
 クリケットは胸の前で腕を組み、真剣な眼差しで眼下の大地を見下ろしている。
 どんな些細なことでも見逃してなるのものかと言わんばかりの様子で神の地(アッパーヤード)全土を見渡している最中、大きく目を見開いた。

「……!」

あれは、まさか……

いや、見間違いなどではない……!

 クリケットは不安定なフザの背中を急ぎ足でアキトの下へと詰め寄り、眼下を指差した。

「すまねェ、アキトの兄ちゃん!あそこまで高度を下げてくれるか!」

 クリケットの指差す方向を見据え、アキトも彼が言わんとすることを即座に理解する。
 アキトはフザを操り、神の地(アッパーヤード)のとある場所へと急降下を行った。

 

「こんなことが……」

まさか、こいつは……

 クリケットは覚束ない足取りで眼前に佇む廃墟に近付いていく。
 その廃墟はみすぼらしく、今にも崩壊しそうな程に老朽化が進んでいる。

 植物の茎と大樹の幹が絡み付き、外壁には罅が現れている。
 そして、特に目を引くのはそのみすぼらしい廃墟が奇妙な形で真っ二つ(・・・・)に割かれていることだ。
 廃墟の向こう側には空の海が広がっている。

 クリケットはこの光景を知っている。
 自分はこの廃墟をかつて幾度も見続けてきた。
 何故なら、この廃墟の片割れは今では自分達の別荘なのだから

 400年の呪縛に縛られ、幾度も海底に黄金郷を探索し続けてきた。
 周囲に馬鹿にされ
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