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魔法少?リリカルなのは UnlimitedStrikers
第16話 2つの出逢い
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なった子と少ししか変わらないのに、こんなに扱えてる人は久しぶりに見たからと、そう言って取り出された1本。
 管理局が定めた刀工の制作規約を躱す為に作られた無銘の刀、ただし、誠意を込めて打った代物。
それを取引に出され、経費で落とすことに。
 
 非常に良い取引が出来たと思う。第一……なのはや、シャーリーからまだですか? 交渉上手く出来てますか? 違う所に行ったほうがいいのでは? と言われていた時には居心地が悪かった。
 
 何はともあれ良かった。
 
 ……そう考えていたが。
 
「……緋凰?」

 ミッドの海沿いを車で走っている最中に、緋凰らしき人物の後ろ姿が見えた。
 いや、正確にはよく似た体重移動する者が居た。しかもスーツのような黒い格好をしてビルとビルの隙間に消えていくのを見た。
 奴の予定は108部隊に行く予定だというのは聞いてはいたが、何故管理局の制服ではなくスーツを?
 
 ふと、考えたのが……緋凰達を使う者。糸を引く者に会うのではないかと考える。
 そのためにあえて、目立つ管理局の制服を着ていないのは分かる。
 だが……ここは六課隊舎から、そう離れていない場所だぞ? そんな近くで落ち合う? 緋凰達に指示を出せる以上、管理局員だということは分かる。しかしこんな所で会うとすれば……地上の者か?
 たまたまとは言え、公に外に出る機会を与えられたからこそ会いに行った? いや、謹慎の最中にも会おうと思えば会えたはずだが……その時期には情報は漏れてないと主は言っていた。
 なら、このタイミングで会えば……特に違和感もなく情報を流せる。本人にその意志は無いと言えども、会うということだけでもリスクはある。
 
 ……今追いかければ、更に事情を聞ける……か?

 そう考え、車を路上パーキングに停めて直ぐに追いかけて――
 
「待て、緋凰!」

「はぇ?!」

 角を曲がった先に、ビルの反対側に出た瞬間捕まえた、が。
 
 ……銀髪? いや、体幹の動きは緋凰のものと……おや? 
 
「え……あ、シグ……ナムさん?」

「む? 何故、名前を知っている?」

 眼の前で固まる人物……よく見れば、女性だというのが分かる。ゆっくりとこちらの方に振り向けば、尚の事分かる。いろんな食材の入った紙袋を抱えるように持つがそれ以上に目立つそれなりの胸がある。
 
 だが。
 
「え、いや、あの」

 しどろもどろになる女性の手首を取って。
 
「墓穴をほったな。貴様、緋凰だろう?」

 万が一……というより、人目をごまかすために女装をしたというのなら分からなくもない。だが、それでも緋凰の癖となる動きをしていれば、間違えるはずがない。
 
「……いいえ、あの……手」

 銀色の瞳
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