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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第021話 4日目・2月03日『真意と暗躍する者』
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「…わかりました、シンジ」

そこで今まで大人しく静観していたライダーが自前の武器である釘が先っぽに着いている鎖付きの短剣を構えて物凄い速さで疾駆してくる。

「ッ! 結局こうなるのね! アーチャー!」
「了解した!」

そう言って凛さんが指示を出してアーチャーが即座に干将・莫耶を投影し構えてライダーと衝突する。
ライダーが釘剣を変幻自在に操りながら、

弓兵(アーチャー)が剣士の真似事ですか…。まぁ、いいでしょう。さて、ではあなたはどういった殺され方をされたいですか…?」
「そのセリフはランサーにも言われたよ。それと生憎だがまだこんなところでやすやすと死んでやれないのでな。君こそここで散れ、騎乗兵(ライダー)ッ!」

二人が目にも止まらぬ攻防を繰り広げている間にもう一度私は慎二くんに訴えかける。

「慎二くん………もう、引き返せないの…?」
「ごめん、衛宮…。情けない話だけど僕も桜が大事だけどそれ以上に今は自分の命も惜しい…こんなところで死ぬわけにはいかないんだ」

慎二くんの訴えは正しい。
確かに桜を助けるためにはまず自身も生き残らないといけない。
だけど、でも…ッ!

「志郎! 今はここを切り抜けることを考えましょう! 間桐くんだってただやられているだけなんて性じゃないでしょうし」
「そうですマスター! 彼にも彼の考えがあるのでしょう。ですから今はマスターの考えを押し付けるのは彼にとって毒にしかならない…!」
「ッ!」

ライダー以外にも間桐臓硯や或いは他のサーヴァントの出現による乱戦を警戒している凛さんとセイバーにそう窘められて仕方なく引き下がることにした。
だけど最後にやっておかないといけない事がある。
私は今一度慎二くんの顔を見据えて私達の間だけでしか分からないであろうあるサインを送る。

「ッ!」

それを見た途端慎二くんの顔色が変わった。
よかった! 気づいてくれた…!!

「ライダー! 今一時的にでもいい! 宝具を使え!」

ジャラララ!と言う鎖の音を響かせながらアーチャーとの距離を取ったライダーは一度無言で頷くと、

「今回は引きます…ですが次は優しく殺してあげませんよ…?」

そう言ってライダーはあろう事か突然自身の首に短剣を深々と突き刺すという信じられない行動を取った。
それに私達が動揺している間に首から零れ落ちた血がどんどんと幾何学模様…即ち魔法陣を描いていき、中心に巨大な目が出現し開いたと思った瞬間に、

「ッ! 凛、気絶している女性を下がらせろ! 衛宮志郎、セイバーも同時に下がれ! 私が受け止める!!」

アーチャーが私達の前に出て手をかざす。
そして唱える。

「―――|I am the bone of my sword《
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