暁 〜小説投稿サイト〜
【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第013話 3日目・2月02日『弓兵の正体と魔術の終着点』
[2/5]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
らないけど、平行世界という無限に広がる世界で誰一人知らないっていうことはまず断言できない。
さらにあなたは志郎と同じ投影魔術師だと言った。
仮に志郎がこの世界に存在していない世界だったら世界は矛盾を修正しようと代用品を必ず用意する…そう、大火災の生き残りが志郎じゃない誰かを…。
最後にあなたのあの慌てよう。志郎の名前や将来の夢を執拗に聞いていたわ。
そして志郎の兄の名前が出た途端、急に力を抜いたわ。
これから推測するにアーチャー…あなたの真名ってもしかして」
まさかそこまで読まれていたとはやはり凛だな、と言うべきだろうか?
…ああ、もう隠す必要もないだろう。この世界は特定の人物を除けば私とはほぼ無縁のものだ。
そこで私は一度目を瞑り息を吐いた後、目を凛に向けた。
「では凛、私からのつまらない質問だ。私の真名を見事当ててみろ」
「ええ、いいわよ。あなたの真名は“英霊エミヤ”、もしくは“衛宮士郎”とでもいえば満足かしら?」
「……………ふっ。まさか本当に当ててくるとは志郎同様に凛もなかなか鋭いな」
少し間を置いて私は凛に正体を明かした。
すると凛はなにか思案している。何事だ…?
「それじゃアーチャー。どうしてあなたは志郎じゃなくて私に召喚されるのよ?
志郎の立場をあなたに置き換えれば接点なんていくらでも見つかるだろうけどそんな触媒なんてもっていないわよ?」
「いや、それが一つだけあるのだよ。凛、君が一番大事にしている宝石を出してみろ」
「? いいけど。はい」
凛から渡された赤いルビーの宝石を見てやはりと思った。
凛はなにか分かっていなかったので私は懐から光は失ってはいるが同じ宝石を出して凛に二つとも手渡した。
「え!? どうしてあんたがこれ持ってんのよ!?」
「なに…凛、いや正確には“私の世界の遠坂”にはこれで救ってもらったのだ」
それから私は昔語りのように記録を引っ張り出して覚えている限りの聖杯戦争での話を聞かせた。
と、言っても世界の制約でサーヴァントの真名とそのマスターの情報は切り落とされているようで断片的なことしか語れなかったが…。
そして話し終わるとなぜか凛は拳をワナワナと震わせていた。
やばいっ!? と思ったがもう遅かった。そこには“あかいあくま”が降臨していた。
「ふっざけんじゃないわよっ!! それじゃなに!? あんたは志郎と違って本当に魔術師としては落ちこぼれだったわけ!?
いえ、それ以上に許せないのがそんなただ偶然死んだあんたを蘇生させた私よ! あー、絶対魔術師として甘いわその私ー!」
「平行世界の別の自身のことをけなしたい気持ちも分かるが…ただ空しいだけだぞ?」
「そんなことは言われなくても分かってるわよ! ただね―――……」
それから凛の愚痴が連
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ