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【完結】Fate/stay night -錬鉄の絆-
第012話 3日目・2月02日『共同戦線協定(後編)』
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ブロークンファンタズム》でもして後は弓による高速射撃で切嗣の援護をしていたのだろう。
凛の疑問にほぼ肯定の意思を示す私、セイバー、キャスターに志郎はなにか裏切られたような表情をして少し泣きが入っていた。
………むぅ、今考えることではないが志郎は泣き顔もかわ―――……変な感情に流されるな!?
邪な感情をカットしている間に志郎は話題を変えていたらしく私の方に目を向けていた。

「もう私の話はここまで! それより凛さん、一ついい?」
「なに?」
「本当にアーチャーの正体は分かっていないの?」
「うっ…それを言われると弱いわね。言ったと思うけどアーチャーの記憶が戻っていないからまだ分からないわ…」
「そうですか。それじゃアーチャーに聞きたいんだけどいいかな?」
「なんだね…?」
「うん。アーチャー…校庭でランサーと戦っていた時に使っていた双剣。あれはなんですか?」

やはりきたか。と内心で思いながらも平然を装い受け応えすることにした。

「なにと聞かれても…あれが私の宝具だが…」
「ええ。確かに宝具かもしれません。でも少しおかしいんですよね」
「おかしいとは?」
「はい。あなたが使っていた双剣…あれは私の目で“視た”限りでは中国の名工、干将によって作られた宝剣…『干将・莫耶』ではないですか?」
「さて、どうかな?」
「あくまで本音は言いませんか。まぁいいですけど…。ではあれが干将・莫耶と仮定して話を進めていきます。
次ですが、確かにその二刀が作られていたという逸話はありますが、その担い手の話は一切聞いた事が無いんです。凛さんはどう思いますか?」
「そうよね…確かにその仮説が正しいならアーチャーは実在しない架空の英霊という線も出てくるわ。
もしかして記憶喪失は嘘で本当はもとから存在しないなんてことは言わないわよね?」
「当然だ。仮にそうだったとしても、それなら英霊の座まで登ることも出来まい?」
「それじゃ結局あなたは何者なのよ? 本当に二刀使いの弓兵なんて聞いた事が無いわよ?」

凛が執拗に迫ってくる。
セイバーとキャスターも興味深そうに聴く耳を立てている。
そろそろやばくなってきたな。またはぐらかす算段を計るか?
だが志郎は私の考えも見過ごしているかのように、

「では最後の質問です。アーチャー、あなたは本当は弓兵(アーチャー)じゃなくて魔術師(キャスター)、ではないですか?」
「ほう…どうしてそういう結論に至ったのだ? 理由を要求したいのだが…」
「いいですよ。ランサーと戦っていた時にアーチャーは何度も双剣を手に出現させていましたよね?
そしてランサーに砕かれた双剣はまるで崩れるように消えていった。
極めつけは私が解析したときにランサーの宝具は確かに本物だったのに対してアーチャーの双剣は…
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